その他

アゴラ経済塾「グローバリゼーション後の世界経済」

日本経済の「失われた30年」の原因については多くの議論がありますが、見落とされがちなのは、それが中国や旧社会主義国の世界市場への参入によるグローバリゼーションの時代だったことです。

これはそれほど古い出来事ではありません。自由貿易という意味でのグローバリゼーションはアダム・スミスの時代から始まっていますが、情報ネットワークに乗って国際資本移動が自由になり、海外直接投資できるようになったのは、1990年代以降なのです。


世界のGDPに占める先進国(G7)のシェア

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秋本真利はスラップ訴訟を取り下げて私に賠償せよ

衆議院議員、秋本真利が私に対して損害賠償請求訴訟を起こしたが、先月14日に弁護団8人全員が辞任してしまった。後任が決まらないので、訴訟が進まない。

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川口で騒いでいるクルド人は「移民」ではなく「不法滞在」

産経新聞が、今までマスコミがほとんど取り上げなかった埼玉県川口市のクルド人の暴動を1面トップで取り上げて話題になっている。

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アゴラ経済塾「インフレ時代に資産を守る」第3弾

スクリーンショット 2023-06-16 160727株価が「バブル後最高値」を更新し、インフレ率は4%を超えました。日本経済は1980年代のバブルがまたやってきたような活況を呈していますが、賃金はほとんど上がらない。円は1ドル=140円台になっていますが、貿易赤字は増えています。

この背景には、世界経済の大きな局面転換があります。2010年代の世界経済は長期停滞と呼ばれ、ゼロ金利・ゼロインフレの状況が先進国に広がり、「世界経済が日本化した」といわれました。この状況は、1930年代の世界恐慌の時代に似ています。

世界経済が大恐慌から脱却した原因は、第2次大戦による大規模なバラマキ財政でしたが、それはケインズが正しかったことを示しています。ちょっとした景気変動の調整には金融政策が有効ですが、ゼロ金利ではきかない。

2010年代のデフレとゼロ金利の悪循環から脱却するにも、コロナ対策100兆円の無謀なバラマキが必要でした。それは2020年には大きな効果を見せなかったが、2022年のウクライナ戦争の後、マネーが出てきました。

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LGBT法案って何?

このところLGBT法案をめぐって議論がにぎやかになってきました。よい子のみなさんには関係ない法律ですが、話が混乱しているので、チャットGPTに相談してみましょう。

Q. LGBTって何ですか?

LGBTは、レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシャル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)の頭文字を取った言葉で、性的指向や性自認の多様性を表す一般的な用語です。

LGBTは、これらの4つのカテゴリーに属する人々を指すことが多いですが、しばしばLGBTQやLGBTQ+とも表記され、クィア(Queer)、インターセックス(Intersex)、アセクシャル(Asexual)などの他の性的指向や性自認を含めることがあります。

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アゴラ経済塾「グリーン経済学への招待」

グリーン経済学――つながってるけど、混み合いすぎで、対立ばかりの世界を解決する環境思考
最近まで世界には、ヨーロッパを中心とする脱炭素化の大きな流れがありました。日本政府も2020年に菅政権が2050年カーボンニュートラル(排出ゼロ)という目標を打ち出し、岸田政権はGX(グリーン・トランスフォーメーション)という方針を打ち出しました。

地球が温暖化しており、その一つの原因が人間の排出する二酸化炭素(CO2)であることは疑問の余地はありません。その影響がどの程度かも、ある程度は予測できます。しかしそのコストがどれぐらいかかるかは、最近ようやく知られてきました。

あなたは地球温暖化対策に、いくら出しますか?

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Legal AI株式会社に対する訴訟についての判決

2月8日、当社(代表者 池田信夫)の株式会社Legal AI(代表者 渡部薫)に対する業務委託料請求訴訟(令和4年(ワ)第18935号)について、次のような判決が東京地方裁判所(谷地伸之裁判官)で言い渡された。
  1. 被告(Legal AI)は、原告(アゴラ研究所)に対し、55万円を支払え。
  2. 被告の反訴請求は、いずれも棄却する。
  3. 訴訟費用は、本訴反訴を通じて被告の負担とする。
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人生の予算制約

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明けましておめでとうございます。今年も年賀状は出さないので、ブログでごあいさつ。この年になると、人生の終わりを意識することが増えます。人生を後ろからみると、昔とは違う風景がみえてきます。

日本の個人金融資産2000兆円の約60%は60歳以上が保有していますが、これを60歳以上の人口3600万人で割ると1人3300万円。残る平均余命を25年とすると毎年132万円です。サラリーマンの場合は、これに加えて年金が毎年240万円あるので、人生の予算制約が実質的になくなります。わが家は子供がいないので、残る健康寿命では使い切れない。

貯蓄過剰になった日本では、このような予算制約の喪失(soft budget constraint)があらゆる面で起こっています。その最たるものが財政です。続きを読む

アゴラ経済塾「メディアというビジネスの未来」

エドマンド・バークがメディアを「第4権力」と呼んだのは1787年。フランス革命の行方を左右するのは、聖職者・貴族・平民に次ぐ「第4身分」だという意味でしたが、今やメディアは「第1権力」に昇格したようにみえます。

しかしその質は、劣化の一途です。新型コロナでパニックを起こしたのも、統一教会をめぐるわけのわからない騒動を生んだのもワイドショーでした。マスコミも「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する」という法則の例外ではないのです。

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アゴラ読書塾「長い江戸時代のおわり」

長い江戸時代のおわり
いま日本は、歴史の転換点にさしかかっています。1990年に冷戦が終わり、ソ連はロシアとして「西側」に入り、中国は改革開放で世界市場に入りました。自由と民主主義が勝利し、グローバリゼーションで全世界が豊かになる未来が約束されたようにみえました。

この30年の日本の「デフレ」やゼロ金利も、冷戦の終了で中国の安い労働力が大量に提供された大収斂の結果でした。国内の賃金は下がりましたが、アジアに投資したグローバル企業は高い収益を上げました。

しかしウクライナ戦争は、すべてを変えました。世界は中露などの「ユーラシア国家」とそれ以外の国が、敵と味方に分断される新しい冷戦の時代に入っています。日本は応仁の乱のあと「長い江戸時代」ともいうべき平和を謳歌してきましたが、そんな幸福な時代も終わりました。

世界の再分岐が始まり、冷戦後の「どっちもどっち」という相対主義が許されなくなりました。防衛力の強化が必要になり、「原発ゼロ」や「カーボンゼロ」はエネルギー安全保障をおびやかしています。日本もゼロリスクを卒業し、まじめにリスク管理を考えるときでしょう。

池田信夫・與那覇潤『長い江戸時代のおわり』は、このような時代に日本人がどう変わるかを、歴史学と経済学の立場から考えた対談です。10月からのアゴラ読書塾では、この本をテキストにして、みなさんと一緒に「ポスト冷戦後」の時代を考えたいと思います。

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