科学/文化

イスラム教の「ハラル」を自治体が強要してはいけない

最近、ハラルなどのイスラム教の慣習を容認する自治体が出てきた。北九州市は豚肉抜きの給食を検討していたが、抗議が殺到してやめた。宮城県はイスラム式の土葬墓地を検討したが、これもやめた。

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スーパーマリオの青春時代

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このツイートが600万インプレッションを超えた。今年はちょうどスーパーマリオブラザーズの40周年なので、ファミコン初期の思い出を動画で話した。



ファミコンがなぜあれほど大ヒットしたのかについては諸説あるが、最大のポイントは価格だろう。当時はパソコンが出始めた時期で、20万円から30万円した時代に、ファミコンは1万5000円という破格の価格設定をした。CPUはアップル2と同じ6502という本格的な8ビット機である。

採算分岐点は350万台という任天堂始まって以来の大プロジェクトで、メインバンクの京都銀行は強く反対したが、山内社長は「わしの会社やから失敗したらわしが責任をとる」といって強行した。

この無謀ともみえる価格設定には、実はしたたかな計算があった。本体は1万5000円だが、ゲームソフトの入っているROMは5000円と高かったのだ。ゲームを書き込む白ROMは任天堂がゲームメーカーに2000円ぐらいで卸したので、本体の何倍も売れるROMが収益源だった。

このROMは任天堂が独占的に供給し、コピーできないので、子供がゲームをするには高いROMを買うしかなかった。これはプリンタ本体を安く売ってインクカートリッジを高く売るプリンタと同じ商法だが、任天堂がパイオニアだった。

続きは10月6日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)

大麻とタバコとアルコールの中でいちばん危険なのは?

サントリー会長だった新浪剛史さんが、大麻所持の疑いで家宅捜索を受けて会長を辞任しました。海外のメディアでは「日本では大麻で警察が出てくるのか」と驚く報道が相次いでいます。



大麻ってそんなに危険なものでしょうか。チャットGPTに聞いてみました。

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キリスト教思想への招待(アーカイブ記事)

キリスト教思想への招待
キリスト教と植民地支配の関係は深い。というよりキリスト教が世界宗教になったのは植民地支配のおかげだ、と田川建三氏はいう。新約聖書はギリシャ語で書かれたが、それはギリシャ人が担い手だったからではない。当時のギリシャ語は、ローマ帝国の領内では今の英語のような共通語で、多くの人はそれとは別に現地語で話していた。

つまりヘブライ語で書かれた旧約とは違って、キリスト教は最初からグローバルだったのである。その教義もユダヤ人のための宗教ではなく、誰でも信仰のみによって救済されるという普遍主義だった。この決定的な違いに気づいたのが、パウロだった。彼はトルコ生まれのローマ市民で、ユダヤ人だがギリシャ語を話した。つまり彼は生まれながらの国際人で、ローマ帝国の領内を何度も旅行し、多くの(異なる言語を使う)大都市で布教した。続きを読む

「終末期の延命措置」への保険適用はやめるべきか

参政党の公約のほとんどは取るに足りないものですが、「過度な延命治療を見直す」という公約は大きな反響を呼んでいます。チャットGPTにファクトチェックしてもらいました。



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グーグルはコロナ言論を検閲して過剰反応をあおった

尾身茂氏の発言を機に、コロナ感染中のワクチンや行動制限についての異常な言論統制があらためて問題になっている。その被害者であるアゴラとしても、当時の言論を検証しておきたい。

2020年3月にコロナが欧州で話題になりはじめたとき、日本でも小池百合子氏などが「大流行が起こる」と騒ぎ始めた。このとき「コロナで60日間に85万人が重症になって42万人死ぬ」という予想を厚労省で発表し、緊急事態宣言の発令を求めたのが西浦博氏だった。私は当時の感染状況から考えて、そんなことはありえないと批判した。

実際には、60日間のコロナ死者は約900人。42万人の1/450だ。これを「何もしなかったら42万人死んだはずだ」と弁護する医クラもいたが、どうやったら死者をそんなに短期間で劇的に減らせるのか。

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大規模言語モデルは言語学に革命をもたらす

自動翻訳は言語学の見果てぬ夢だった。それは大きな実用的・文化的価値があり、コンピュータの処理能力さえ上がれば実現できると思われたが、機械翻訳は挫折の連続だった。この問題を「普遍文法」を発見することで解決しようとしたチョムスキー学派は挫折した。

これに対して認知言語学と呼ばれる学派が、1980年代から出てきた。これはチョムスキーのような合理主義ではなく、具体的な言語使用の中からパターンを見出す経験主義だったが、演繹的な理論体系はなく、翻訳にも応用できなかった。

そうこうしているうちに、言語学とは無関係に発展した大規模言語モデル(LLM)が、あっけなく機械翻訳を実現してしまった。のみならず、それは森羅万象について質問に答え、文書を作成する万能百科事典になった。それは偶然だったのか。

アデル・ゴールドバーグは、認知言語学とLLMには必然的な関係があるという。彼女が提唱する「使用ベース構文論(Usage-based Construction Grammar)」と、LLMには多くの共通点があるのだ。
  • 使用ベースの考え方
    • 言語の習得や変化は頻度と文脈によって影響される。
    • 各構文は「記憶のかたまり」であり、似たような使い方の記憶が重なり合って構文が形成される。
    • インプットは「偏って」おり、特定の語と構文の結びつきが強まることがある(例:「hazard a guess」)。

  • LLMとの共通点
    • LLMもまた「使用ベース」的な学習をしており、膨大なインプットから一般化を行う。
    • GPTの構造(例:Transformerの注意機構)は、人間の注意や作業記憶に似ている。
    • GPTも「構文」のようなものを内部的に学習しており、文脈依存で解釈を行う。

  • 違いと限界
    • LLMは現実世界の「意味」や「意図」は理解できず、言語のみを手がかりにしている。
    • GPTはあくまで統計的な予測モデルであり、誤解や思い込みによる誤答もある。
とてもむずかしいので、チャットGPTにやさしく解説してもらった。続きはアゴラサロンでどうぞ(初月無料)

日本のソーシャル・キャピタルは「最古層」にある

『平和の遺伝子』では日本の将来について悲観的なことを書きすぎたので、楽観的な未来も書いておこう。

日本人の最大の幸運は、おそらく世界でもっとも戦争の少ない島国で平和に暮らしてきたことだ。おかげで伝統が継承され、人々は礼儀正しく、古い文化が残っている。他にも次のような特徴がある:
  • 都市の治安がよく、清潔だ
  • 食事が多様でおいしい
  • 公共交通が整備され、時間通り来る
  • 医療制度が充実し、寿命が長い
  • 上下水道・道路・電気などのインフラが整っている
これは社会学的にいうとソーシャル・キャピタルが蓄積されているということだ。それはGDPのように計測できないが、たとえばSocial Capital Indexでは次のように日本が世界一である。

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続きは3月31日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)

GPTの語る「幻覚」は統合失調症に似ている

GPTの訓練データはインターネットで検索した結果を蓄積しているので、最新のニュースについての質問は苦手だ。それだけならいいのだが、間違った情報をもとに幻覚(hallucination)を語ることがたまにある。さっきそれに遭遇した。

Q. 石破首相はインフレについてどう発言していますか?
GPT:現時点(2025年3月)では、石破茂氏は首相ではありません。もし仮に「石破茂氏が首相だったらどう発言するか?」という仮定の話でしたら、それに沿ってお答えできます!

■ 現実の立場(2025年3月時点)
  • 石破茂氏は自民党の実力者の一人で、過去に何度も総裁選に挑戦してきましたが、岸田文雄首相が政権を維持しています。
  • 現在は閣僚でもなく、あくまで党内のベテラン議員という立場です。
■ 石破氏の物価やインフレに関するスタンス(過去の発言などから)

石破氏は、比較的国民生活に寄り添った視点を強調することが多く、以下のようなスタンスが見られます(以下略)

ここには大規模言語モデル(LLM)の限界があらわれている。GPTは訓練データの中から質問に似た言葉を探してくるだけで意味を理解していないので、データの中で「石破氏は首相ではない」という古い情報を見つけると、他の情報でチェックしないで、それにもとづく物語を語り始める。

これはフロイトの扱った有名な「シュレーバー症例」とよく似ている。ドレスデンの控訴院議長だったD.P.シュレーバーは、幻覚や妄想を語って精神病院に収容され、その入院生活を語る詳細な『回顧録』を書いた。それは理路整然と書かれているが、「私は女である」という妄想にもとづく膨大な記録だった。

続きは3月31日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)

高額療養費制度は過剰医療や延命治療の温床

厚生労働省は高額療養費制度の負担増について見直す方針を決めた。これは命にかかわる抗癌剤などの負担が軽減される一方、無駄な延命治療につながるとの批判も強い。

高額療養費制度とは?

  • 医療費が一定額を超えた場合に、超過分を公的医療保険が補助する制度。
  • これにより、患者は高額な医療費を支払う必要がなくなり、経済的負担を軽減できる。1ヶ月300万円の抗癌剤も、保険適用になれば以下のような負担額で使える。
  • 生命にかかわるリスクを軽減することは保険医療のコア機能。窓口負担を増やして高額療養費制度に重点を置くべきだが、現状は過剰医療の温床になっている。
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