1990年代以降の日本経済の長期低迷を「失われた30年」ということがあるが、これは正しくない。GDPが増えない最大の原因は高齢化で生産年齢人口が減ったためで、労働人口で割ると1990年代から2000年代までは増えている。G7諸国と比べても、リーマン前の2008年までは特に低い水準ではない。
ところが労働人口あたりGDPは2010年ごろ頭打ちになり、安倍政権の2013年以降にG7で最低になって今に至っている。つまりアベノミクスが2010年代の停滞をもたらしたともいえる。その原因は何だろうか。

河野龍太郎氏は、安倍政権の始まる前から「過剰な量的緩和とゼロ金利は金融市場をゆがめる」と警告していた。このような金融抑圧は円安で交易条件を悪化させ、資本流出をまねくからだ。しかし日銀は円安誘導をおこない、1ドルは80円から120円に大幅に下がった。
黒田総裁は「円安で貿易黒字になり、日本経済は復活する」と言ったが、貿易収支は赤字になった。1ドル120円になっても、日本経済は成長せず、産業空洞化が激しくなった。製造業はゼロ金利で借りた資金をアジアに投資し、アジアに売って(海外との連結決算では)高い収益を上げたが、国内の賃金は上がらなかったのだ。
続きは12月8日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)
ところが労働人口あたりGDPは2010年ごろ頭打ちになり、安倍政権の2013年以降にG7で最低になって今に至っている。つまりアベノミクスが2010年代の停滞をもたらしたともいえる。その原因は何だろうか。

河野龍太郎氏は、安倍政権の始まる前から「過剰な量的緩和とゼロ金利は金融市場をゆがめる」と警告していた。このような金融抑圧は円安で交易条件を悪化させ、資本流出をまねくからだ。しかし日銀は円安誘導をおこない、1ドルは80円から120円に大幅に下がった。
黒田総裁は「円安で貿易黒字になり、日本経済は復活する」と言ったが、貿易収支は赤字になった。1ドル120円になっても、日本経済は成長せず、産業空洞化が激しくなった。製造業はゼロ金利で借りた資金をアジアに投資し、アジアに売って(海外との連結決算では)高い収益を上げたが、国内の賃金は上がらなかったのだ。
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