パナソニックの人員整理で驚いたのは1万人という規模ではなく、その人員構成だ。バブル前の黄金時代に採用した50歳以上がほぼ半分を占める。これまでもパナは希望退職を募集したが、これでは若い社員が応募して中高年社員が残るので、こんな年齢構成になってしまった。

今回の募集は40~59歳の社員に限ったが、それでも他社でつぶしのきく人材が転職し、昔テレビやVTRをつくっていたころのアナログ社員が残る。海外ではAIで不要になるホワイトカラーの人員整理が進んでいるが、日本ではAIに対応できない人材が残る逆淘汰が始まっているのだ。
これは深刻な問題である。政府の「日本成長戦略本部」はAIへの対応をトップに掲げているが、政府がAI投資をする意味はない。それより大事なのは、解雇の金銭解決を法制化し、AIに対応できないホワイトカラーを整理することだ。
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