トランプ大統領を迎えた高市首相のふるまいは、見ていて恥ずかしかった。サッチャーもメルケルも、メローニでさえあんなはしゃぎ方はしなかった。あれも一種の演技かもしれないが、世界に「日本はアメリカの属国だ」と発信したようなものだ。



2017年にトランプが来日したとき、大統領専用機で米軍横田基地に降り立った。それまで日本を訪問した米大統領は羽田空港に降りたが、トランプは米軍基地に直接来て、しかも軍服を着て演説したのだ。これはおれたちが日本を守ってやっている(だから金よこせ)というパフォーマンスだろう。

同じように基地に降り立ったアメリカの指導者がいる。1945年8月に海軍の厚木飛行場に降りた、マッカーサー連合国軍最高司令官である。それ以来80年、日本は占領時代と変わらない属国だ。その状態から脱却するため1955年に保守合同で自由民主党が結成されたが、その宿願だった憲法改正と再軍備はいまだにできない。

だが属国からの脱却を本気でめざしたのは安倍首相までだろう。世界最強の軍事大国の核の傘で守ってもらうコストは「思いやり予算」ぐらいだ。基地も空母も治外法権で、首都の上空は米軍の管制空域だが、それを屈辱だと思う人は少ない。

高市首相のふるまいを「愛人のようだ」という人が多いが、主権国家のプライドさえ捨てれば、愛人ほど気楽で安上がりなものはない。

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