完全版 創価学会(新潮新書)
参政党について多くの論評が出ているが、あれを政党と考えると本質がわからない。彼らの党是ともいうべき「新日本憲法」でさえ、基本的人権が書いてないことを突っ込まれると神谷代表は「書き足せばいい」という。彼らにとって政策なんかどうでもいいのだ。

これは創価学会(公明党)と似ている。創価学会は高度成長期に地方から出てきて都市に流入した未組織労働者や自営業など、島田裕巳氏のいう都市下層の人々がつくった「巨大な村」である。彼らにとって重要なものは本尊でも教義でもなく、都市の中で孤独をいやす人間関係なのだ。

牧口常三郎が創価学会を創立したのは1930年だが、急速に成長したのは戦後、戸田城聖が会長になってからだ。戦前は農村にしばりつけられていた農家の次三男が、高度成長期に都市に出てきて工場労働者になった。彼らの学歴は中卒や高卒が多く、大企業には就職できなかった。

創価学会はこういう都市下層を「折伏」と呼ばれる布教活動で勧誘した。教義を教えるだけではなく、彼らの生活の悩みを聞いて相談に乗り、時には金を貸す相互扶助の共同体を都市の中につくったのだ。参政党の場合は、無農薬のオーガニック食品を集会で売るマルチ商法的な手法でネットワークを拡大した。

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