トランプ関税はめちゃくちゃだが、政権の中枢はベッセント財務長官である。パウエルFRB議長の解任もベッセントが制止した。今後ベッセントの影響力が強まれば、トランプ政権が正常化する可能性もある。
ベッセントはソロスのファンドマネージャーとして知られた国際金融のプロで、アベノミクスによる円安も的中させた。著者はそのときベッセントに呼ばれて日銀の金融政策について説明し、ソロスファンドは円売りで大もうけした。
つまりベッセントは新自由主義の推進者だったわけだが、そのベッセントがトランプ政権に入ったとき、ヘッジファンド業界には困惑する人が多かったという。グローバリストのベッセントが保護主義のトランプとうまく行くとは思えなかったからだ。
現にトランプの打ち出した関税を推進したのはナバロだった。それに対してベッセントはラトニック商務長官と組み、ナバロのいないときにトランプを説得して90日間、関税を一時停止させた。

ベッセント・トランプ・ラトニック(ホワイトハウス)
ベッセントがトランプ関税を容認したのは、アメリカの戦略転換を宣言するショック療法だったからだろう。それはグローバリゼーションで最大の利益を得たアメリカが、その利益を犠牲にしても経済安全保障に重点を移す戦略である。
続きは4月28日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)
ベッセントはソロスのファンドマネージャーとして知られた国際金融のプロで、アベノミクスによる円安も的中させた。著者はそのときベッセントに呼ばれて日銀の金融政策について説明し、ソロスファンドは円売りで大もうけした。
つまりベッセントは新自由主義の推進者だったわけだが、そのベッセントがトランプ政権に入ったとき、ヘッジファンド業界には困惑する人が多かったという。グローバリストのベッセントが保護主義のトランプとうまく行くとは思えなかったからだ。
現にトランプの打ち出した関税を推進したのはナバロだった。それに対してベッセントはラトニック商務長官と組み、ナバロのいないときにトランプを説得して90日間、関税を一時停止させた。

ベッセント・トランプ・ラトニック(ホワイトハウス)
ベッセントがトランプ関税を容認したのは、アメリカの戦略転換を宣言するショック療法だったからだろう。それはグローバリゼーションで最大の利益を得たアメリカが、その利益を犠牲にしても経済安全保障に重点を移す戦略である。
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