平和の遺伝子:日本を衰退させる「空気」の正体
日本経済が「失われた30年」などといわれているうちに、もう失われる前の日本を知っている人も少なくなってきました。後になってバブルと呼ばれた時代は意外に短く、私が東京の地価上昇の番組を初めてつくったのは1985年、不良債権の番組をつくったのは1992年でした。

いま冷静に考えれば、あの7年は日本の歴史上の例外で、高度成長が終わって成熟期に入る過渡期でした。しかし政治も経済も高度成長期から変わらず、田中角栄の始めたバラマキ福祉が現役世代の負担となり、いまだに「所得倍増」などという60年前のスローガンを持ち出す政治家もいます。それは日本がどこで間違えたかを自覚していないからでしょう。

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