ギロチンで断首されたマリー・アントワネットという衝撃なパフォーマンスからの「ゴシックメタル」というキレッキレのパフォーマンスで幕を開けたパリ五輪🔥#Paris2024 pic.twitter.com/dz3rl3cb4v
— あいひん (@BABYLONBU5TER) July 26, 2024
オリンピックの開会式で、マリー・アントワネットの生首からスタートした演出が論議を呼んでいる。いくら200年以上前の出来事とはいえ、女王をギロチンにかけた残虐な刑罰を世界に誇るフランス人の傲慢さは普通ではない。
フランスの教科書には、革命は絶対王制を倒して市民社会を実現するために必要な市民革命だったと書かれているのだろうが、本書のような最近のフランス史の専門書にはそう書かれてはいない。
ルイ王朝の支配権は絶対王制というほど絶対的ではなく、各地の貴族や教会を通じて間接的に徴税し、その代わりに国王が彼らの支配権を「社団」として公認する間接支配だったので、最近はアンシャン・レジームのことを社団国家と呼ぶ。
これは日本の幕藩体制のようなもので、社団は藩であり、それを公認して平和を守ったブルボン家は徳川家のようなものだった。フランスの場合は社団の中に身分差別や収奪関係があり、特に不在地主に対する農民の反感が強く、それが国家と一体化したカトリック教会への反感と結びついた。
これが一挙に爆発したのがフランス革命だった。印象的なのは、各地の教会の告解所が徹底的に破壊され、聖職者が処刑されたことだ。彼らは告解で聞いた信徒の秘密で脅迫し、金銭を要求した。それは個人の内面を支配する国家権力の一端であり、民衆はこのような国家と一体になった教会を破壊したのだ。
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