日銀の黒田総裁の「異次元緩和」は、ほとんど何の成果も上げずに終わった。植田総裁がマイナス金利と一緒にYCCもETFもやめた背景には、金融政策を正常化する意志が感じられる。はっきりいえば白川日銀への回帰である。
黒田氏はリフレ派ではなく、白川元総裁の表現でいうと「期待派」だった。その路線は将来の物価についての期待で現在の物価が決まるという主流派の理論(DSGE)にもとづくもので、ここではt期のインフレ率Ptは次のように決まる:
Pt=αPet+1+βYt
ここでα、βは定数、Pet+1はt+1期の予想インフレ率で、Ytはt期の需給ギャップ。それが植田総裁の描いたフィリップス曲線である。

これは白川氏とも同じである。つまりここ3代の日銀総裁は同じパラダイムで考えていたのだが、なぜその方針は大きく変わったのだろうか。
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黒田氏はリフレ派ではなく、白川元総裁の表現でいうと「期待派」だった。その路線は将来の物価についての期待で現在の物価が決まるという主流派の理論(DSGE)にもとづくもので、ここではt期のインフレ率Ptは次のように決まる:
Pt=αPet+1+βYt
ここでα、βは定数、Pet+1はt+1期の予想インフレ率で、Ytはt期の需給ギャップ。それが植田総裁の描いたフィリップス曲線である。

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