衆議院議員・秋本真利が私に対して起こした名誉毀損訴訟は、9月30日に原告が訴えをすべて取り下げ、私の勝訴が確定した。秋本が訴因としてあげたのは、昨年6月の次のようなツイートである。
提訴の後に秋本の国会質問についての疑惑の報道が出てきたので、裁判ではレノバからの資金提供などについて証拠の提出を求めたが、秋本は拒否して政治資金収支報告書だけを提出した。口頭弁論はたびたび延期された末、今年7月14日に弁護人8人が全員、辞任してしまった。彼らの所属するサン綜合法律事務所は「ヤメ検」の事務所なので、捜査情報が入ったものと思われる。
そして8月4日に、秋本事務所などに家宅捜索が行われ、9月7日に秋本は逮捕された。私のツイートの通りになったわけだ。彼は今も東京拘置所に収監されているので、民事訴訟どころではないだろう。
秋本の収賄は氷山の一角である。再エネ利権は非常に大きいので、政治家が暗躍している。秋本のような小物には入札が始まってからルールを変更する力はないので、実際に圧力をかけたのは、再エネ議連の顧問(菅義偉・河野太郎)や会長(柴山昌彦)などの大物議員だろう。
こうなった以上は、少なくとも秋本の議員辞職は当然である。彼が事務局長として取り仕切っていた再エネ議連も解散すべきだ。洋上風力の第2ラウンドの入札も中止し、第1ラウンドと同じルールでやり直す必要がある。
秋本まさとしが雲隠れしたのは、洋上風力で特捜部の事情聴取を受けたからじゃないか。こんな露骨な贈収賄事件は最近珍しい。
— 池田信夫 (@ikedanob) June 30, 2022
立件されたら、秋本みたいな小物だけではすまない。再エネ議連の顧問は河野太郎、会長は柴山昌彦、会長代理は小泉進次郎だ。 pic.twitter.com/cGA7mqjJQL
洋上風力疑惑が「エネ庁の売り込み」だという河野氏の見立てはおそらく正しい。秋本の政治献金の話も、エネ庁の出したヒントだろう(調べればすぐわかる)。だとすると彼らが、検察に売り込まないはずがない。秋本の1800万円だけではしょぼいが…
— 池田信夫 (@ikedanob) June 30, 2022
秋本まさとしは、風力発電5社から1800万円の政治献金を受けている。彼が事務局長をつとめる再エネ議連が、洋上風力について「毎週、議連の会合に役人や業者を呼んで、入札の問題点等について聞き取りを行った」とすれば、職務権限も明白だ。こういうのを検察は「筋のいい事件」と呼ぶ。
— 池田信夫 (@ikedanob) June 30, 2022
ここまで電力がボロボロになって、経産省が誰も責任を取らないわけには行かないだろう。私がエネ庁の官僚なら、いかにも悪そうな小物政治家(元国交省政務三役)をスケープゴートにするね。 https://t.co/HWFeMdCZZm
— 池田信夫 (@ikedanob) June 30, 2022
今どき珍しい露骨な利益誘導。風力発電業者が秋本真利(再エネ議連事務局長)に1800万円献金した事実も明らか。斡旋収賄の容疑もあるようだ。 https://t.co/3C8O9OcdPJ
— 池田信夫 (@ikedanob) July 18, 2022
提訴の後に秋本の国会質問についての疑惑の報道が出てきたので、裁判ではレノバからの資金提供などについて証拠の提出を求めたが、秋本は拒否して政治資金収支報告書だけを提出した。口頭弁論はたびたび延期された末、今年7月14日に弁護人8人が全員、辞任してしまった。彼らの所属するサン綜合法律事務所は「ヤメ検」の事務所なので、捜査情報が入ったものと思われる。
そして8月4日に、秋本事務所などに家宅捜索が行われ、9月7日に秋本は逮捕された。私のツイートの通りになったわけだ。彼は今も東京拘置所に収監されているので、民事訴訟どころではないだろう。
秋本の収賄は氷山の一角である。再エネ利権は非常に大きいので、政治家が暗躍している。秋本のような小物には入札が始まってからルールを変更する力はないので、実際に圧力をかけたのは、再エネ議連の顧問(菅義偉・河野太郎)や会長(柴山昌彦)などの大物議員だろう。
こうなった以上は、少なくとも秋本の議員辞職は当然である。彼が事務局長として取り仕切っていた再エネ議連も解散すべきだ。洋上風力の第2ラウンドの入札も中止し、第1ラウンドと同じルールでやり直す必要がある。