少子化対策とその財源をめぐって議論が高まっているが、その前提となる世代間格差については誤解が多い。世代間で生涯所得の差が1億円あるというと「若者は老人より貧しくなる」と思い込む人が多いが、これは錯覚である。

この数字は財政学の世代会計で社会保障などによる個人の国に対する超過負担を計算したもので、個人が絶対的に貧しくなることを意味するわけではない。たとえば簡単な指標でみても、今の大卒初任給は1968年の3万円から現在は22万円余りになっている。



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