甘利元幹事長の「少子化対策の財源として消費増税も検討する」という発言が(予想通り)大反響を呼んでいる。その中身も(予想通り)ほぼ100%「消費増税反対」だが、これから社会保障(特に老人医療費)の支給が激増する中では、少子化対策がなくても社会保障給付は激増する。消費増税以外の財源は、論理的には次の3つしかない。

 1.社会保険料の増税
 2.社会保障給付の削減
 3.国債の増発

1は遅かれ早かれ避けられない。特に2025年以降、団塊の世代が後期高齢者になると、医療費が激増する。今の1割負担(一部が2割負担)のままでは、現役世代の負担が増える。

2は年金については、支給開始年齢の引き上げやマクロ経済スライドの活用などが進んでいるが、医療についてはコロナで100兆円以上の医療費を使った後始末が、まだほとんどできていない。特にコロナが全額公費負担となっている制度を変えないと、これからも医療費が膨張する。

その辻褄を合わせるのが3で、「景気をよくして税収を上げればいい」という人が想定しているのはこれだろう。私もそれが可能なら賛成だが、残念ながらそういうみんなハッピーになれる解はない。これは社会保障のコストを誰がいつ負担するかという負の所得分配の問題なのだ。

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