このところ「超過死亡」が毎日、ツイッターのトレンドに上がっている。国立感染症研究所のデータによると、今年は8月末までで約7万人。このペースだと、年間で10万人に達する。これは2019年までの超過死亡(ほとんどインフルエンザ)1万人の10倍、震災のあった2011年の2倍である。その原因は何か。
1.医療の逼迫
こびナビなどのゼロコロナ原理主義者がいうのは「医療崩壊」である。
うん、COVIDで今年だけで30000人以上が亡くなっていますね。
— 知念実希人 小説家・医師 (@MIKITO_777) December 10, 2022
そしてワクチン接種をすることで、COVIDに限らず死亡リスクが減ることが分かっています。
超過死亡の原因はCOVIDとそれに伴う医療崩壊なので、ワクチン接種率を可能な限り上げることでさらなる犠牲者を減らせます。 https://t.co/LigIzUE6yD
これは疑問である。アゴラでも書いたように、人工呼吸器の利用率は1割以下で、病床使用率は6割以下。緊急搬送は増えたが、死亡率は5%以下で、「医療崩壊」というべき実態はない。
2.コロナ感染者の見落とし
仁井田浩二氏の仮説は、超過死亡数はすべてコロナ感染で死亡した人数だが、その大部分を検査で発見できなかったというものだ。その原因は、コロナウイルスに感染しても11日で陽性反応が出なくなるので、死亡したときは陰性になっているためだという。
この仮説によると、超過死亡を4で割るとコロナ死者になるので計算は成り立つが、これだけ大量にPCR検査をやっている日本で、コロナ死の75%を見落としたとは考えにくい。
3.オミクロンが他の病気を誘発する
大澤省次氏も指摘したように、コロナの重症化率も致死率も季節性インフルエンザより低い。特に奇妙なのは、第6波(オミクロン)で重症化率より致死率が高くなったことだ。
常識的には、重症化した人が死亡するので、致死率がそれを上回ることは考えられないが、これが逆転した。何が起こっているのだろうか?
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