昔からわからないのは、日本社会で「活動家」と呼ばれる人々は超少数派なのに、なぜこれほど影響力があるのかということだ。そういう活動家の巧妙な手口がかいま見られるのが、最近ちょっと話題になった車椅子「乗車拒否」事件である。

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伊是名夏子(朝日新聞より)

朝日新聞によると問題の経緯はこうである。
伊是名夏子さんは4月、子ども2人と介助者、友人の計5人で1泊2日の旅行に出かけることにした。静岡県の熱海で、最寄り駅はJR来宮駅だった。小田原駅で行き先を告げたところ、直前になって無人駅の来宮駅には階段しかなく、ご案内できないと駅員から言われた。

1時間のやり取りを続けたが事態は変わらず、伊是名さんたちは仕方なく電車に乗ったところ、途中の熱海駅で駅員らが待ち受け、来宮駅でも車いすを運んだ。帰りも同様に駅員が乗車を手伝った。

伊是名さんはてんまつをブログで明かしたところ、ソーシャルメディアでは賛否が割れた。「事前連絡がない」「感謝の言葉がない」などの反発が出たほか、伊是名さんを誹謗中傷する投稿も相次いでいる。

これを読むと、たまたま思いついて家族旅行で行った来宮駅で事件が起こったようにみえるが、なぜ障害者がわざわざ最寄りに無人駅しかない来宮神社を旅行先に選び、しかも熱海駅からタクシーに乗らないで、駅員が補助できない来宮駅まで電車で行ったのだろうか?

ここには巧妙なトリックがある。伊是名氏は社民党の常任幹事で、党のナンバー4である。つまり普通の母親ではなく、社民党の活動家なのだ。

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