専門家会議は、もはや政府の諮問機関として機能していない。 22日の状況分析・提言には実証的な状況分析はほとんどなく、「8割削減」を繰り返しているだけだ。正式メンバーでもない西浦博氏に乗っ取られ、「8割教」ともいうべきカルト集団になってしまったようだ。報告書はこう書いている。
接触機会の8割削減が達成されている 場合、緊急事態宣言後おおよそ1か月で確定患者データの十分な減少が観察可能となる。 他方、例えば 、65%の接触の削減であると すると 、仮に新規感染者数が減少に転じるとしても、 それが十分に新規感染者数 を減少させるためには更に時間を要する。

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ここでは8割という数字が絶対で、65%ではだめだと強調されている。その根拠は基本再生産数2.5で感染爆発が起こるという西浦モデルだが、彼自身が認めているように2.5という数字には根拠がない。1.7でもよかったのだ。その場合は「41%削減」でいい。

だからこの図の左半分は嘘だが、右半分もあやしい。8割削減で、こんな逆V字型で急に感染の減った国はない。次の図を見てもわかるように、ロックダウン(★)のあとも新規感染者数はほとんど減っていないのだ。

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日本の集計で4月上旬から減り始めたのは緊急事態宣言のおかげではなく、3月下旬にピークアウトした状況が、2週間後に確認して「報告」されただけである。感染者の増加が鈍化してきた東京で、これから感染爆発が起こる兆しはない。

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