
安保反対の街頭デモも、北朝鮮の「水爆」実験や「人工衛星」のおかげで消えてなくなったが、その特徴は平均年齢が高いことだった。たとえば上の写真でも、中央で拍手している男性は70歳以上のように見える。全共闘というより60年安保世代だ。
60年安保の大衆運動の規模は今回よりはるかに大きかったが、目的ははっきりしなかった。保阪正康氏は『六〇年安保闘争の真実』で、「自分もデモに参加したが、何のためにやっているのかわからなかった」と書いている。全学連の幹部さえ、安保条約がどう改正されるのか知らなかった。
保阪氏の結論は、あのデモは「反岸」感情の爆発だったということだ。A級戦犯容疑者が起訴を逃れ、戦後10年あまりで首相になったことへの疑問は、普通の学生にもわかった。今回のデモも、岸の孫に対する「反安倍」感情の発散だろう。左翼はこの50年間、何も進歩しなかったわけだ。
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