戦後初期の西ドイツで「20世紀の中でドイツが最もうまく行ったのはいつか」という世論調査に、40%が「ナチの初期」と答えたという。その原因は、この時期にワイマール期の混乱がおさまり、大量失業やハイパーインフレなどの現象がなくなったためだ。
失業者は1932年の557万人から1939年には12万人へと激減した。その最大の原因は「ケインズ政策」ではなく、毎年100万人以上の徴兵だった。若者たちは、失業する代わりに戦場で死んでいったのだ。

このような形でヒトラーは所得を均等化し、労働組合を解散して国民を国家に動員して均質化(グライヒシャルトゥング)する一方、ユダヤ人を排除して「アーリア人」の民族共同体(フォルクスゲマインシャフト)を建設した。彼はルターとビスマルクに次ぐ、統一ドイツの建設者といわれたが、そこには落とし穴があった。
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失業者は1932年の557万人から1939年には12万人へと激減した。その最大の原因は「ケインズ政策」ではなく、毎年100万人以上の徴兵だった。若者たちは、失業する代わりに戦場で死んでいったのだ。

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