総力戦体制と「福祉国家」――戦時期日本の「社会改革」構想 (シリーズ 戦争の経験を問う)
戦後の日本経済のフレームワークが戦時体制でつくられたことは、野口悠紀雄氏の「1940年体制論」でよく知られているが、公的年金や健康保険などの制度も「福祉国家」のためではなく、国民を戦争に動員するためにつくられたことは、あまり知られていない。

坂野潤治氏も書いているように、社会政策を生み出したのは軍部である。大恐慌で農村が疲弊し、飢餓や身売りが横行した。これに怒った青年将校がクーデタを起こした。特に大きな衝撃を与えたのは、1936年の二・二六事件だった。

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