アゴラブックスの電子書籍『アベノミクスの終わり リフレ派の嘘』(藤沢数希・池田信夫著 価格:¥300税込)が発売されました。
きょう発表された8月の消費者物価指数は、総合では前年比0.9%の上昇ですが、この最大の原因は電気代とガソリン代が10%以上も値上がりしたことです。円安と原発停止の国民生活への影響が広がってきたようですが、こんなインフレで誰が喜ぶのでしょうか。そういう要因を除いた「コアコアCPI」は-0.1%で、依然としてデフレです。
きょう発表された8月の消費者物価指数は、総合では前年比0.9%の上昇ですが、この最大の原因は電気代とガソリン代が10%以上も値上がりしたことです。円安と原発停止の国民生活への影響が広がってきたようですが、こんなインフレで誰が喜ぶのでしょうか。そういう要因を除いた「コアコアCPI」は-0.1%で、依然としてデフレです。
鳴り物入りで始まった「異次元緩和」は、半年たっても輸入インフレで生活を苦しくする以外の効果はなかったようです。「2年で2%のインフレ目標が実現できなければ辞任する」と大見得を切った岩田副総裁も、最近の記者会見で「予想インフレ率は下がっている」と追及されて「もう少し長い目で見てほしい」と苦しい言い訳をしています。
おまけに与野党3党で合意して法律で実施が決まった消費税率の引き上げを、土壇場になって見直すとか見直さないとか安倍首相の方針が迷走し、その決断力のなさが露呈して政権の求心力が失われてきました。「第2の矢」の財政政策は、旧態依然のバラマキ公共事業で、財政を悪化させる以外の効果はありません。「第3の矢」の成長戦略は各官庁の概算要求をホッチキスで綴じただけ、という伝統的な自民党の政策で、中身が何もありません。
GDP(国内総生産)の半分を超える270兆円の日銀券をばらまく「異次元緩和」は、失敗したら金融危機が発生するだけでなく、財政が破綻するリスクもある、史上最大規模のギャンブルです。何もやらないより新しい政策にチャレンジすべきだ、という意見もありますが、このギャンブルが失敗すると、莫大な損害を負担するのは国民です。この結果がどう出るのか、外資系金融機関でキャリアを歩んできた藤沢数希氏と一緒に考えてみました。
目次
プロローグ
第1章 突然はじまったリフレ政策
アンチビジネスからプロビジネスへ
インフレ目標と金利引き下げは矛盾する
「念力」でインフレ予想を起こそうとした黒田総裁
第2章 アベノミクスの成果は円安だけ
黒田総裁の本当の狙いは円安誘導
日銀はリーマン・ショック後の円高を止められたか?
財政ファイナンスの下地を作ったリフレ政策
海外の中央銀行や財務省はアベノミクスを支持
第3章 「ガラガラポン」で日本経済はよみがえる?
リフレ派の狙いはヘリコプターマネー
ハイパーインフレは起こるか?
異次元緩和と財政ファイナンスの行き着く先は大増税か大インフレ
第4章 アベノミクスの第2、第3の矢は飛ばなかった
税制改革は進まず
雇用規制改革は進まず
資本市場改革も進まず
グローバル資本主義の中で日本人はどう生き抜くか
エピローグ
おまけに与野党3党で合意して法律で実施が決まった消費税率の引き上げを、土壇場になって見直すとか見直さないとか安倍首相の方針が迷走し、その決断力のなさが露呈して政権の求心力が失われてきました。「第2の矢」の財政政策は、旧態依然のバラマキ公共事業で、財政を悪化させる以外の効果はありません。「第3の矢」の成長戦略は各官庁の概算要求をホッチキスで綴じただけ、という伝統的な自民党の政策で、中身が何もありません。
GDP(国内総生産)の半分を超える270兆円の日銀券をばらまく「異次元緩和」は、失敗したら金融危機が発生するだけでなく、財政が破綻するリスクもある、史上最大規模のギャンブルです。何もやらないより新しい政策にチャレンジすべきだ、という意見もありますが、このギャンブルが失敗すると、莫大な損害を負担するのは国民です。この結果がどう出るのか、外資系金融機関でキャリアを歩んできた藤沢数希氏と一緒に考えてみました。
目次
プロローグ
第1章 突然はじまったリフレ政策
アンチビジネスからプロビジネスへ
インフレ目標と金利引き下げは矛盾する
「念力」でインフレ予想を起こそうとした黒田総裁
第2章 アベノミクスの成果は円安だけ
黒田総裁の本当の狙いは円安誘導
日銀はリーマン・ショック後の円高を止められたか?
財政ファイナンスの下地を作ったリフレ政策
海外の中央銀行や財務省はアベノミクスを支持
第3章 「ガラガラポン」で日本経済はよみがえる?
リフレ派の狙いはヘリコプターマネー
ハイパーインフレは起こるか?
異次元緩和と財政ファイナンスの行き着く先は大増税か大インフレ
第4章 アベノミクスの第2、第3の矢は飛ばなかった
税制改革は進まず
雇用規制改革は進まず
資本市場改革も進まず
グローバル資本主義の中で日本人はどう生き抜くか
エピローグ