民主党の議員有志(公称)100人で「デフレ脱却議連」というのが発足したそうだ。30日に第1回の「勉強会」の講師に招かれたのが、なんと民主党が「天下り」として日銀総裁への就任を拒否した武藤敏郎氏だ。別にこれ自体は話題にならなかったのだが、ツイッターで「炎上」したのは、この議連の発起人の一人である金子洋一参議院議員のツイートだ:
曲学阿世そのものですな。ポストほしさのさもしい男です。 RT @night_in_tunisi:皆も既に言ってるように、なんかいろいろおかしいぞ。個人的にはバーナンキの仮定がおかしい、というのが頭に来る。一体全体、何年デフレが続いてると思ってるのよ。現実を直視する能力がないの?
ここで言及されているのは、岩本康志氏のブログ記事なので、ここで金子氏のいう「ポストほしさのさもしい男」とは、岩本氏以外にはいない。岩本氏はすでに東大経済学部の教授なので、彼がほしがる「ポスト」とは何なのかな・・・と思っていたら、彼の知人から「人格攻撃ではないか」という批判が出た。

この程度の言い過ぎはツイッターではよくあるので、金子氏が謝罪して削除すればよかったのだが、彼は「一般論で人名をあげずに論じているのに勝手に推定をして決めつけ、非難とともに広められても困ります」などと言い逃れを繰り返し、ツイッターで批判が続出した。金子氏は日本語の使い方を知らないらしいが、「さもしい男」という単数形は一般論ではなく個人を特定する表現であり、この場合それに該当する人物は一人だけだ。

要するに「デフレ脱却」などというもっともらしい看板を掲げてはいるが、リフレを批判する「さもしい男」の話は聞かないという結論が最初から決まっているのだ。リフレ派によくあるパターンだが、こんな党派的な議論からまともな経済政策が生まれるはずもない。集まっているのは大した政治家ではないが、この議連は「勉強会の成果をマニフェストに反映させる」というから、放置するわけにはいかない。