拙著が、発売から1週間で3刷になった。今までで最速だ。学生街とか大学生協とか、若い世代に売れているのが特徴だという。私の連続セミナーも定員を大幅に超える申し込みがあり、平均年齢が低いのが目立つ。タイトルを決めるときも「こんな暗いタイトルで売れるの?」と私が心配したが、30代の編集者が「編集部でも暗いタイトルのほうが受ける」という。彼らの世代は物心ついたときからずっと長期不況だったから、景気のいい時を知らないのだ。

今のように成長が止まると、経済はゼロサムゲーム(定和ゲーム)になる。かつてはみんながハッピーになる解があったかもしれないが、これからは何かを捨てないと何かを得ることはできないトレードオフが先鋭に出てくる。それを再分配でごまかそうとすると、利害対立が顕在化する。今回の概算要求は、そういう暗い時代の始まりを象徴している。

27日の19時から、丸善の丸の内本店で、この本についての講演会をやります(入場無料)。

訂正:142ページの図表6-1の「失業率」と「実質成長率」が逆でした3刷では直しました。