Economist's View経由で知ったが、Paul Romerが「途上国に香港をつくれ」という提案をしているそうだ。

このヒントは中国である。彼らの改革開放政策には、香港の成功が大きな影響を与えている。それは政府の規制が少ないほど経済が発展するという見本を身近に見せているからだ。日本では「特区」の話が出ては消えるが、ほとんど実施に移されていない。香港のような成功モデルがないので、官僚が「規制をなくしたら大変なことになる」とネガティブな話だけを流布するからだ。

アメリカでは、インディアン保護区は主権国家なのでFCCとは別の電波政策をとっており、UWBなどの実験が行なわれている。民主党のマニフェストでは「地方主権」をうたっているが、本気でやるなら(道州などの)地方政府に国家主権を与え、すべての規制を独自に決める権限を与えてはどうだろうか。たとえば不況にあえいでいる北海道が為替レートを独自に設定すれば、たぶん円の半分ぐらいになり、解雇規制を撤廃して実効賃金を下げれば、中国と競争して工場を誘致できるかもしれない。