東京弁護士会所属の小倉秀夫弁護士は、4月16日のブログ記事において、私の記事を「素人談義」と呼んで次のように書いた:
池田さんの場合,修士,博士等の学位を取られたメディア学ではなく,経済学の分野で生きていこうとしているような気がして,少々心配になります。[・・・]経済学に関して学士しか取得していない段階では,経済学の研究者としては「学位が十分ではない」といわれても,きっと怒らないことでしょう。
この記述は事実誤認である。第一に、私の学位は「メディア学」ではない。慶應義塾大学大学院の政策・メディア研究科から授与された学位は、学術博士(政策・メディア)である。この研究科には「総合政策」と「メディア」の二つの専攻があり、私の所属していたのは総合政策学(経済学・政治学など)である。

第二に、私が「経済学に関して学士しか取得していない」というのも事実誤認である。私の博士論文は、総合政策学部の岡部光明教授(経済学)を主査とし、スタンフォード大学経済学部の青木昌彦名誉教授らを副査として審査され、その内容も経済学に関する研究である。一部は学会誌に掲載され、論文全体は『情報技術と組織のアーキテクチャ』としてNTT出版から公刊された。

研究者にとって学位はもっとも重要な資格であり、それを取得するために5年近い歳月をかけるものである。それを「素人」呼ばわりすることは、私だけでなく博士論文を審査した経済学者および慶應義塾大学の名誉を毀損し、私の業務を妨害する行為である。

小倉弁護士は、こうした中傷の常習犯である。これまでにも、「人命のために企業活動が制約されるということが池田先生には許せない」とか、私が「企業活動の自由に人命等の価値よりも優越的な価値を見出す」といった嘘を繰り返し、矢部善朗弁護士についても「[創価学会が]運営する大学院って,これといった著書・論文等がなくとも,信者に教授の肩書きを与えることができる」と書いて抗議され、撤回している。

以上の点について私は小倉氏に電子メールで記事を撤回するよう求めたが、彼が拒否したため、この記事を公開せざるをえない。このように虚偽によって他人を攻撃する性癖のある弁護士が法廷で弁論を行なうことは、公正な裁判の障害になるおそれが強い。今後もこのような中傷が繰り返されるなら、東京弁護士会に懲戒請求を行なう。