自民党と民主党のネット規制をめぐる折衝は難航し、週明けに持ち越されたようだ。私の入手した自民党案と民主党案をみるかぎりでは、まだ大きな違いが残っているが、今国会で成立させるには来週がデッドラインなので、調整は最終段階だろう。

28日段階の自民党案をみると、罰金や懲役などの規制は削除されているものの、青少年有害情報対策会議が有害情報を判断し、政府が指定青少年有害情報フィルタリング推進機構登録青少年有害情報通報機関を創設して、有害情報を監視するしくみになっている。またPCなどすべての情報機器にフィルタリング・ソフトウェアをインストールする義務が課せられることになっている。

これに対して民主党案は「民間による自主規制」で一貫しており、こうした政府の関与する機関の設置は盛り込まれていない。調整が難航しているのは、こうした部分の違いだと思われる。高市氏は「名誉毀損の書き込みで裁判に負けても削除に応じない大手事業者もあります」と主張しており、2ちゃんねるが「警察の関与する法規制が必要だ」というキャンペーンに利用されていることをうかがわせる。

しかし海外サイトを含めて考えれば、100%の規制は最初から不可能である。「3年後に見直す」というなら、まず民間の努力でどこまでできるかを見きわめてから、どうしても公権力の発動が必要だという場合に改正をしても遅くない。現状で「政府の監視が不可欠だ」と考える関係者は少ないし、そういう世論が強いわけでもない。2ちゃんねるが問題だというなら、警察が「泳がせる」のをやめて摘発すればいいのではないか。

民主党には「すべて民間で自主管理する」という原則を守ってほしい。自民党と話がつかなければ、今国会で成立させる必要もない。