アメリカの700MHz帯のオークションで、注目されていたCブロックはVerizonが落札し、グーグルは競り負けた。しかしWSJやロイターは、「これは実質的にはグーグルの勝利だ」と評価している。グーグルが落札の条件として要求し、FCCが認めたオープンアクセスの条件をVerizonが守ると発表したからだ。これによって、Verizonは自社の電波を受信できる端末からのアクセスをすべて認めなければならない。具体的には、自社のSIMカードだけを売り、端末は消費者が自由に選ぶ欧州型の水平分離の市場ができることになろう。
しかも、きのうドコモも発表したように、世界の主要な携帯キャリアが、グーグルの(LinuxベースのフリーOS)Androidを採用する。これによってOSの標準を取れば、携帯アプリケーションはグーグルのAPIで開発されることになる。携帯業界では「新米」のグーグルが、あっという間に携帯端末の技術的リーダーシップをとった戦略は、見事というしかない。
グーグルの無線市場への挑戦は、これで終わらない。彼らは、テレビ局が占有して使っていないホワイトスペースを他の企業に使わせろという申請をFCCに出す。日本でも、UHF帯で地デジに470~710MHzの240MHzも割り当てられているが、最大10チャンネル使う首都圏でも、必要な帯域は6MHz×10=60MHz。アナログ放送が止まれば、任意の地点で180MHz=30チャンネルのホワイトスペースができる。
180MHzというのは、いま携帯電話が使っている全周波数に近い莫大な帯域であり、SDTVなら90チャンネルの放送が可能だ。ここに新規参入を認めるなら、地デジには大きなメリットがある。たとえば新規参入業者にアナログ放送局の「立ち退き料」(コンバーターなどの経費)を負担させるオークションを行なえば、2011年までにデジタルに完全移行することも可能になろう。
追記:ビル・ゲイツもホワイトスペースをWi-Fiなどに開放せよと求めている。Wireless Innovation Allianceには、グーグルとMSの他にDell、HPなども参加している。
しかも、きのうドコモも発表したように、世界の主要な携帯キャリアが、グーグルの(LinuxベースのフリーOS)Androidを採用する。これによってOSの標準を取れば、携帯アプリケーションはグーグルのAPIで開発されることになる。携帯業界では「新米」のグーグルが、あっという間に携帯端末の技術的リーダーシップをとった戦略は、見事というしかない。
グーグルの無線市場への挑戦は、これで終わらない。彼らは、テレビ局が占有して使っていないホワイトスペースを他の企業に使わせろという申請をFCCに出す。日本でも、UHF帯で地デジに470~710MHzの240MHzも割り当てられているが、最大10チャンネル使う首都圏でも、必要な帯域は6MHz×10=60MHz。アナログ放送が止まれば、任意の地点で180MHz=30チャンネルのホワイトスペースができる。
180MHzというのは、いま携帯電話が使っている全周波数に近い莫大な帯域であり、SDTVなら90チャンネルの放送が可能だ。ここに新規参入を認めるなら、地デジには大きなメリットがある。たとえば新規参入業者にアナログ放送局の「立ち退き料」(コンバーターなどの経費)を負担させるオークションを行なえば、2011年までにデジタルに完全移行することも可能になろう。
追記:ビル・ゲイツもホワイトスペースをWi-Fiなどに開放せよと求めている。Wireless Innovation Allianceには、グーグルとMSの他にDell、HPなども参加している。