ダビング10の施行を遅らせておきながら、メーカーが「ちゃぶ台返し」したとか何とか理屈をこねていた利権団体権利者団体が、その身勝手な主張に批判が集中すると、一転して「消費者重視」と称してダビング10を認め、7月4日からダビング10の開始が決まった。しかし、これは問題の解決にはならない。根本的な問題は、ダビング10もB-CASも独禁法違反の疑いが強いということだ。

欧州委員会は、スウェーデンの「B-CAS」がEU指令違反だとして欧州司法裁判所に提訴していたが、このほどスウェーデン政府が法改正に応じたので、提訴を取り下げた。無料放送を暗号化するシステムが、独占を助長する違法行為であることは明らかだ。おまけにスウェーデンでは、これがBoxerという国営企業に独占されていた。

それでもスウェーデンの場合には、議会で法的に承認されていただけB-CASよりましだ。日本では、ARIBという天下り団体が法的根拠もなくB-CASを事実上義務づけ、メーカーもそれに従っている。ダビング10なんて法的な義務ではないのだから、Friioと同じように無視すればいいのだ。「談合の輪」から抜ける電機メーカーはないのか。

最大の違いは、欧州委員会は裁判に訴えてまでこういう反競争的な行為を取り締まっているのに、総務省=ARIBは逆に、この談合をお膳立てしてきたということだ。しかしB-CASやコピー制御が地デジの普及を阻害し、「5000円チューナー」を不可能にしている。総務省も、本音ではB-CASはつぶしたいので、つぶれるのは時間の問題だ。地デジ対応テレビを買うのは、B-CASとダビング10が「ちゃぶ台返し」されてからでも遅くない。

追記:TBで教えてもらったが、情報通信審議会でB-CASの見直しが検討されるようだ。