「小泉改革」と呼ばれた経済政策の大部分は、竹中平蔵氏の立案したものだ。1990年代には数十兆円の財政出動によって日本の財政赤字が世界最悪になったにもかかわらず、経済は回復しなかった。それに対して不良債権処理で企業の過剰債務を清算し、ゾンビ企業を淘汰したことで、2003年以降、日本経済は回復した。
マクロ経済政策に頼らないで、企業の新陳代謝でで生産性(潜在成長率)を高めることが、竹中氏のいう構造改革だった。しかし彼の専門は金融ではないので、その政策はかなり荒っぽいものだった。特に、彼が「金融再生プログラム」で打ち出した繰り延べ税金資産についての査定の厳格化は大きな論議を呼び、自己資本の大半を繰り延べ税金資産が占めていたりそな銀行は債務超過の危機に直面した。
このため破綻の責任を追及されることを恐れた金融庁(つまり竹中氏)は、債務超過ではないことにして、「破綻ではなく再生だ」と称して、2003年に破綻処理しないでりそなに合計3兆円の公的資金を注入した。この経緯についての本書の説明は、非常に苦しい。他の部分では明快に「抵抗勢力」を批判する著者が、ここだけは「資産査定は監査法人のやったこと」などと官僚答弁のようになってしまう。
結果的にりそな救済によって株価は上がったが、それは著者のいうように構造改革の成果が上がったからではなく、市場が「竹中は銀行を救済する」というシグナルを読み取ったからだ。事実これを最後に都銀の破綻はなくなったが、オーバーバンキングもゾンビ企業も残ってしまった。いま日本に必要なのは、彼のやり残した構造改革だろう。
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マクロ経済政策に頼らないで、企業の新陳代謝でで生産性(潜在成長率)を高めることが、竹中氏のいう構造改革だった。しかし彼の専門は金融ではないので、その政策はかなり荒っぽいものだった。特に、彼が「金融再生プログラム」で打ち出した繰り延べ税金資産についての査定の厳格化は大きな論議を呼び、自己資本の大半を繰り延べ税金資産が占めていたりそな銀行は債務超過の危機に直面した。
このため破綻の責任を追及されることを恐れた金融庁(つまり竹中氏)は、債務超過ではないことにして、「破綻ではなく再生だ」と称して、2003年に破綻処理しないでりそなに合計3兆円の公的資金を注入した。この経緯についての本書の説明は、非常に苦しい。他の部分では明快に「抵抗勢力」を批判する著者が、ここだけは「資産査定は監査法人のやったこと」などと官僚答弁のようになってしまう。
結果的にりそな救済によって株価は上がったが、それは著者のいうように構造改革の成果が上がったからではなく、市場が「竹中は銀行を救済する」というシグナルを読み取ったからだ。事実これを最後に都銀の破綻はなくなったが、オーバーバンキングもゾンビ企業も残ってしまった。いま日本に必要なのは、彼のやり残した構造改革だろう。
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構造改革といわれても、実践可能で、効果の高い、構造改革の具体的な例をあげるのは、難しいのでしょうね。そのために、構造改革=民営化というイメージが、強いのでしょう。
>著者が議員を辞職したのも、小泉氏のような「変人」でなければ改革はできないと見切りをつけたのだろう。
ということは、その他の公共機関の民営化などは、到底無理な雰囲気なのでしょうね。
ところで、Wikipediaを見ていたところ、「NHK民営化」についてのページがあって驚きました。議論だけは順調に進んでいるといった感じですねぇ。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/NHK%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96
↑既に、ご存知かも知れませんが、このブログを楽しみにしている人たちにも見てほしいので、URL張っておきました^^