ブログを始めて、1ヶ月がたった。当初は1日に1万ページビューを越すこともあったが、最近はだいたい1000pv強で落ち着いているようだ。これはRIETIのトップページよりも多い。今や情報の価値は、組織ではなく個人によって決まる時代なのだろう。こういう情報のフラット化は、WWWの初期から予想されていたことだが、ブログはそれを促進したのかもしれない。

しかしgooのブログを見ると、圧倒的多数が匿名だ。これは米国のブログとまったく違う特徴である。もともとブログの生まれた理由は、大手メディアとは違う自分の意見を伝えたいということなので、匿名では意味がない。その内容も、日本では身辺雑記や噂話がほとんどで、米国のブログのような政治的な主張は見られない。

ここには世界最大の匿名掲示板「2ちゃんねる」と共通の特徴がある。要するに「自我」が希薄で、「他人」への関心が強く、「世界」には関心がないのだ。ブログの作者の大部分は若者だと思われるが、これは彼らの親の世代の特徴を忠実に受け継いでいる。私は「日本人の国民性」という類の議論はきらいだが、これを見ると、よくも悪くも容易に変わらない共通部分があるということは認めざるをえない。