毎年この季節になると、参政党のような無知なネトウヨが「大東亜戦争は正しかった」という類の話を蒸し返すが、本書(初版1964年)はそのネタ本である。日中戦争は「アジア解放」の戦争だったとか、日米開戦は「ルーズベルトの罠」だったとか、パル判事の日本無罪論などは、みんな本書がオリジナルだ。
しかし本書がそのエピゴーネンと違うのは、日本とアジアについての一貫した歴史観にもとづいていることだ。著者は1850年以降の日本の歴史を東亜百年戦争という観点から整理し、グローバル資本主義の中で日本が生き残っていく戦いだったと位置づけている。
19世紀以降の帝国主義戦争の中で、アジアで最後に残された小国、日本が自衛するには「富国強兵」で軍事大国になることが至上命令だった。結果的にそれが失敗だったことも認めているが、戦争は「勝てば官軍」。正義の戦争などというものはないという。
続きは8月11日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)
しかし本書がそのエピゴーネンと違うのは、日本とアジアについての一貫した歴史観にもとづいていることだ。著者は1850年以降の日本の歴史を東亜百年戦争という観点から整理し、グローバル資本主義の中で日本が生き残っていく戦いだったと位置づけている。
19世紀以降の帝国主義戦争の中で、アジアで最後に残された小国、日本が自衛するには「富国強兵」で軍事大国になることが至上命令だった。結果的にそれが失敗だったことも認めているが、戦争は「勝てば官軍」。正義の戦争などというものはないという。
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