内閣府の再エネタスクフォースは利益誘導を繰り返す反社集団

自然エネルギー財団(大林ミカ他)は昨年10月11日に、私の次の3つのX投稿が名誉毀損だとして東京地裁に損害賠償請求訴訟を起こした。


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なぜ自然エネ財団の大林ミカ氏は中国の国家電網の資料を使ったのか

きのうから話題の再エネタスクフォースの電子透かし(中国の国家電網公司のロゴ)だが、まず事実関係を確認しておこう。

次の動画でもわかるように「国家電網公司」のロゴは、パワーポイントのスライドマスターの文字(枠の中)とは別の下地に書かれており、変更できない。白地に白で書かれているのでAcrobatで見てもわからないが、Chromeでは見える。

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日銀は黒田路線から白川路線に戻った

日銀の黒田総裁の「異次元緩和」は、ほとんど何の成果も上げずに終わった。植田総裁がマイナス金利と一緒にYCCもETFもやめた背景には、金融政策を正常化する意志が感じられる。はっきりいえば白川日銀への回帰である。

黒田氏はリフレ派ではなく、白川元総裁の表現でいうと「期待派」だった。その路線は将来の物価についての期待で現在の物価が決まるという主流派の理論(DSGE)にもとづくもので、ここではt期のインフレ率Ptは次のように決まる:

 Pt=αPet+1+βYt

ここでα、βは定数、Pet+1はt+1期の予想インフレ率で、Ytはt期の需給ギャップ。それが植田総裁の描いたフィリップス曲線である。

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これは白川氏とも同じである。つまりここ3代の日銀総裁は同じパラダイムで考えていたのだが、なぜその方針は大きく変わったのだろうか。

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日本経済を衰退させた「部屋の中の象」はそこにいる

11年にわたる日銀の社会実験は、それなりに意味のある反証を出した。それは日本経済の衰退した原因は金融政策ではなかったということだ。では何が原因なのか。その犯人は、だれでも知っている「部屋の中の象」かもしれない。



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ビスマルク型社会保障は国家社会主義の遺物

ビスマルク ドイツ帝国を築いた政治外交術 (中公新書)
日本の年金制度には「事業主負担」という奇妙な制度がある。サラリーマンの月額報酬に対する社会保険料率は約30%だが、それを「労使折半」ということにして企業が15%負担するのだ。この起源は19世紀にビスマルクのつくった社会保険法にある。

1850年代から始まった工業化によって各地で労使紛争が起こり、無産政党が合流して社会主義労働者党ができた。これはマルクス主義の路線をとり、帝国議会でも議席を得た。このためビスマルクは、皇帝暗殺未遂事件をきっかけに「社会主義者鎮圧法」を制定し、社会主義者を弾圧した。

その一方でビスマルクは社会主義に傾斜する労働者を懐柔するため、1883年から疾病保険法、労災保険法、老齢廃疾保険法を制定した。疾病保険法は企業に健康保険料の2/3を負担させ、70歳以上の労働者には年金支給を義務づけた。ビスマルクはこのうち労災保険法には国費の支出を考えていたが、負担を恐れる各州の反対で実現しなかった。

この原型はギルドの相互扶助システムだった。ギルドには同業者が金を出し合って親方の老後の面倒をみる「養老制度」があったが、ビスマルクはこれを国家が管理し、企業が労働者を丸抱えにして労使紛争を防ごうとしたのだ。これが年金・健康保険の原型だが、それは国家が企業を統制する国家社会主義だった。

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黒田日銀の実証した「金融社会主義」の失敗

日銀が8年ぶりにマイナス金利を解除し、YCCやETF買い入れも終了した。これ自体は市場が織り込んでおり、いま思えば1年前に植田総裁が就任したときから「1年かけてゆるやかに正常化する」という出口戦略が決まっていたのだろう。

しかしこれは問題の終わりではない。保有国債が500兆円を超えた日銀は、世界最大の時限爆弾を抱えているようなものだ。これから金利上昇局面になると、何が起こるかわからない。

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自由はどこまで可能か

自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門 (講談社現代新書)
自由主義には、二つの系譜がある。エドマンド・バークのような古典的リベラルは、伝統的な自然法を尊重して人為的な人権思想を否定し、権利の根拠を慣習に求めた。これがイギリスのホイッグ党だが、最近では保守党に近い。

これに対してジョン・ロックに始まる自然権の思想は、人間は生まれながらに自由権や財産権などをもっていると考える革命思想で、フランス革命の人権宣言やアメリカの独立宣言に影響を与えた。これがリバタリアンである。

森村進氏は自分でもいうように日本でも数少ないリバタリアンで、本書はそれを法哲学の立場から解説したものだ。リベラルとリバタリアンの違いを図で示すと、次のようになる。

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この分類でいうと、日本には小さな政府を求める党はない。自民党は政治的にも経済的にも保守で「権威主義」に近い。野党は政治的には反自民だが、経済的には大きな政府の「日本的リベラル」だ。つまり日本にはリバタリアンは皆無である。

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バブルの「悪漢」から見た日本経済

蒲田戦記: 政官財暴との死闘2500日 (文春文庫 さ 40-1)
日経平均が1989年の最高値を抜いたことで「バブルの再来か」などといわれるが、当時それを取材した私の実感では、まったく違う。あのときのような全社会が浮かされたような熱狂は(よくも悪くも)二度と日本には来ないだろう。

桃源社の佐佐木吉之助元社長は2011年に死去したが、1992年に桃源社の蒲田駅前ビルが挫折した騒動のあとインタビューしたことがある。蒲田ビルの入札が行なわれたのは1987年3月で、国鉄の集荷場跡地を国鉄清算事業団が払い下げたものだ。

これを桃源社は総額657億円、一坪4500万円という破格の値段で落札し、バブルの象徴として注目された。この落札価格は二番札の3倍で「非常識な高値」といわれたが、当時は銀座の公示地価が坪4億円だった時代で、品川の再開発では興和不動産(興銀の子会社)が坪5000万円で落札した。

佐佐木は「興銀に裏切られた」といっていた。大蔵省の不動産融資総量規制を批判して「バブルをこんな急につぶしたら、どんな会社も生きていけない」と主張し、「日本経済救済協会」という団体を組織し、全国の破産した不動産業者を集めて「政府が債務を免除しろ」という要求を掲げた。

本書は佐佐木の側から見たバイアスがあるが、裁判(競売妨害)では事実関係が明らかになっており、控訴審では彼の言い分も認められて執行猶予になった。バブルの実感を知る参考になるかもしれない。

続きは3月18日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)

日本の「小さな政府」はなぜ挫折したのか



戦後の保守本流は「小さな政府」だった。資源がなく貧しかった日本の税収は少なく、国債は建設国債しか発行できなかった。岸信介は戦時国債の経験から赤字国債を許さず、赤字国債(特例公債)が初めて発行されたのは1965年だった。その後も赤字国債は毎年、国会で特別法を可決しないと発行できず、歳出をいかに削減するかが政権の最重要事項だった。

自民党の右派は均衡財政主義で、行政改革が政権のコアだった。中曽根政権の国鉄・電電民営化のあと、小沢一郎氏が首相官邸への機能集中や小選挙区制などの改革を実施し、英米型の新自由主義を継承する予定だった。彼の『日本改造計画』の序文には、グランドキャニオンの体験がこう書かれていた。
国立公園の観光地で、多くの人々が訪れるにもかかわらず、転落を防ぐ柵が見当たらないのである。もし日本の観光地がこのような状態で、事故が起きたとしたら、どうなるだろうか。おそらく、その観光地の管理責任者は、新聞やテレビで轟々たる非難を浴びるだろう。[中略]これに対して、アメリカでは、自分の安全は自分の責任で守っているわけである。

鮮烈な「強い個人」による小さな政府の宣言だった。私を含めて多くの人が「これで日本は変わる」と期待したのだが、それは幻に終わった。その一つの原因は小沢氏の独善的な政治手法にあったが、もっと根本的な問題は日本人の国家意識にあると思う。続きを読む

アゴラ経済塾「小さな政府と自由主義」

高福祉・高負担の大きな政府か、低福祉・低負担の小さな政府かという問題は、戦後の経済政策の争点でした。1970年代まではケインズ以来の大きな政府を志向するリベラル派が主流でしたが、財政赤字とインフレが世界経済の混乱をまねき、サッチャー・レーガン以来の小さな政府が多くの国民の支持を受けました。

日本でも中曽根政権の国鉄・電電民営化や小泉政権の郵政民営化で「新自由主義」の改革がおこなわれましたが、2000年代からゼロ金利とデフレが続き、財政危機が遠のきました。安倍政権は日銀に国債を買わせ、消費税の増税をたびたび延期して大きな政府を目ざし、小さな政府の時代は終わったようにみえました。

しかしウクライナ戦争で状況は変わり、またインフレ・金利上昇の時代になりました。超高齢化する日本では社会保障給付費が130兆円を超え、国民負担率は45%を超えて、現役世代の負担は限度に来ています。団塊の世代が後期高齢者になる来年からは医療費が激増しますが、その負担が減る見通しはありません。

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