エネルギー

小泉進次郎氏は原発処理水の問題を打開できる

大阪市の松井市長が「福島の原発処理水を大阪に運んで流してもいい」と提案した。首長がこういう提案するのはいいが、福島第一原発にあるトリチウム(と結合した水)は57ミリリットル。それを海に流すために100万トンの水を大阪湾までタンカーで運ぶのは、膨大な無駄である。

国や自治体がカネを出す気なら、もっと効果的な方法がある。今や障害は福島県漁連しか残っていない。彼らは福島第一原発の沖では操業していないが、今も「風評被害」を理由にして海洋放出に反対している。

彼らが(暗に)求めているのは漁業補償の上積みだが、それを誰も言い出せない。東電はすでに休業補償を出したので、2度カネを出すことができない。だから漁業補償とは違う形で、カネを出すしくみを作ればいいのだ。



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無限に説明を求めるマスコミが政治を劣化させる

福島の「処理水」の問題は「決められない日本」を象徴する病理現象である。福島第一原発にある100万トンの水のほとんどは飲料水の水質基準を満たすので、そのまま流してもかまわない。トリチウムは技術的に除去できないので、薄めて流すしかない。一部に環境基準を上回る水があるが、それは二次処理して流せばよい。

科学的には、これで終わりである。ところが「リスクをゼロにしろ」と騒ぐマスコミが、問題の処理を遅らせてきた。きのうのアベマプライムでは、テレビ朝日の足立政治部長がこんなことをいっている。
原田さんは大臣を1年やって、事情を分かった上で"これが最善の選択肢だ"と、捨て石になってもいいという覚悟でおっしゃったのは理解できる。しかし、やはりちょっと唐突ではあった。海洋に放出した方がましだ、ということも含めて説明がないので、漁業関係者はびっくりしてしまったと思う。経産省も含め、こういう状況だということを国民に説明した上で"こうするのがベストな選択肢だが、どうか"と言わないといけなかったと思う。

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小泉進次郎氏でよみがえる民主党政権の悪夢



原田前環境相が議論のきっかけをつくった福島第一原発の「処理水」の問題は、小泉環境相が就任早々に福島県漁連に謝罪して混乱してきた。ここで問題を整理しておこう。放射性物質の処理の原則は、次の二つだ:

 ・環境に放出しないようにできるだけ除去する
 ・放出せざるをえないものは環境基準以下に薄める

世界の原発では、プルトニウムなど危険な核種を除去し、他の放射性物質は薄めて流している。福島第一原発でも事故の前はそうしていたので、事故後も同じ処理をすればよかったのだが、地元に配慮して多くの放射性物質を取り除く多核種除去設備(ALPS)を導入した。

これでトリチウム以外の放射性物質は除去できたはずだが、去年8月の公聴会で、トリチウム以外の核種もタンクの中に残っていることが問題になった。これはタンク内の濃度管理を説明していなかった東電のミスだった。

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「原発ゼロ」は小泉進次郎氏の裏切りだ


小泉進次郎環境相(原子力防災担当相)は、就任後の記者会見で「どうやったら(原発を)残せるかではなく、どうやったらなくせるかを考えたい」と語った。小泉純一郎元首相が反原発運動の先頭に立っているのに対して、今まで進次郎氏は慎重に言葉を選んでいたが、「原発ゼロ」に舵を切ったわけだ。

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トリチウムの処理は韓国に学べ

日韓関係の悪化が、放射能の問題に波及してきた。 このところ立て続けに韓国政府が、日本の放射能について問題提起している。8月だけでも、次のようなものが挙げられる。
  • 8月8日 韓国環境部が、ほぼ全量を日本から輸入する石炭灰の放射性物質の検査強化を発表
  • 16日 韓国環境部が、日本からのリサイクル用廃棄物を輸入する際、放射性物質と重金属の検査を強化することを発表
  • 19日 韓国外交部がソウルにある日本大使館の公使を呼び、福島第一原発のトリチウムなどを含む処理水について説明を要求
  • 20日 韓国オリンピック委員会が、東京オリンピック選手村の食事に福島の食材を使うことに懸念を表明
  • 21日 韓国環境部が、日本から食品を輸入する際の放射性物質の検査について、17品目の検査を強化すると発表
韓国のねらいは明白である。 日本が半導体材料の輸出管理を強化したのに対して、韓国は通商問題で有効な反撃のカードを持っていないため、日本の弱点である放射能の問題をねらっているのだ。

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原子力規制委員会は大幅な増員が必要だ

原発のテロ対策などを定める特重(特定重大事故等対処施設)をめぐる混乱が続いている。九州電力の川内原発1号機は、今のままでは2020年3月17日に運転停止となる見通しだ。

原子力規制委員会の更田委員長は「特重の完成が期限内に間に合わない場合、期限の翌日から運転停止を命じる」というが、原子炉等規制法では規制委員会が「停止命令」を出すことができるのは重大な違法行為があった場合に限られる。いま適法に運転している原発が、来年3月18日から急に違法になるわけではない。

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電力自由化は「将来世代へのツケ回し」

MMTの上陸で、国債の負担という古い問題がまた蒸し返されているが、国債が将来世代へのツケ回しだという話は、ゼロ金利で永久に借り換えられれば問題ない。政府債務の負担は、国民がそれをどの程度、自分の問題と考えるかに依存する主観的な問題なのだ(重要ではないという意味ではない)。

これに対して将来世代のエネルギーコスト負担は、主観的な判断にかかわらず確実に発生する。日本を含む各国で進められてきた電力自由化の目的は、電力業界を自由にすることではなくコストを下げることだから、自由化の成果は電気料金で判断できる。

総合資源エネルギー調査会の電力・ガス基本政策小委員会の報告書によれば、2017年の電気料金は電力自由化を開始した1994年度からの25年間で、再エネ賦課金と燃料費を除いて31%下がったが、全体としては2010年度に比べて19%上がり、今は1994年度とほぼ同じだ。



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プルトニウムの「国際管理」は必要か

笹川平和財団が発表した「プルトニウム国際管理に関する日本政府への提言」が、原子力関係者に論議を呼んでいる。これは次の5項目からなる提言である。
  1. プルトニウム国際貯蔵の追求:「余剰」なプルトニウムを国際原子力機関(IAEA)の管理下におく。
  2. 現在の国際規範である国際プルトニウム管理指針の強化:日本の原子力委員会の決定に基づき既存在庫量の削減を新たな国際規範として提言し、再処理を抑制する。
  3. 既存の在庫量削減に向けての国際協力:処分のための国際フォーラムを設置する。
  4. 使用済み燃料管理として「乾式貯蔵」を最優先にすすめ、核燃料サイクルの選択肢評価を第三者機関が実施する。
  5. プルトニウムの新たな国際規範を世界に普及すべく主導的役割を果たす。
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原子力を挫折させた三つの錯覚

日経新聞によると、経済産業省はフランスと共同開発している高速炉ASTRIDの開発を断念したようだ。こうなることは高速増殖炉(FBR)の原型炉「もんじゅ」を廃炉にしたときからわかっていた。

原子力開発の60年は、人類史を変える壮大な夢とその挫折の歴史だった。1954年に原子力委員会(AEC)のストラウス委員長は原子力によって「電力は測るには安すぎるエネルギーになるだろう」と予想し、1971年にシーボーグAEC委員長は「20世紀中には世界の電力のほとんどが原子力で発電されるだろう」というビジョンを語った。

彼らのビジョンは70年代までは順調に実現するように見えたが、1979年のスリーマイル島原発事故と1986年のチェルノブイリ原発事故で、世界の原子力開発は大きく後退した。

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原発のテロ対策工事で運転を停止する必要はない

原子力規制委員会は24日、原発の「特定重大事故等対処施設」(特重)について、工事計画の認可から5年以内に設置を義務づける経過措置を延長しないことを決めた。これは航空機によるテロ対策などのため予備の制御室などを設置する工事だが、予定より大幅に遅れ、5年の期限内に工事が終わらない見通しだ。



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