エネルギー

トリチウムの処理は韓国に学べ

日韓関係の悪化が、放射能の問題に波及してきた。 このところ立て続けに韓国政府が、日本の放射能について問題提起している。8月だけでも、次のようなものが挙げられる。
  • 8月8日 韓国環境部が、ほぼ全量を日本から輸入する石炭灰の放射性物質の検査強化を発表
  • 16日 韓国環境部が、日本からのリサイクル用廃棄物を輸入する際、放射性物質と重金属の検査を強化することを発表
  • 19日 韓国外交部がソウルにある日本大使館の公使を呼び、福島第一原発のトリチウムなどを含む処理水について説明を要求
  • 20日 韓国オリンピック委員会が、東京オリンピック選手村の食事に福島の食材を使うことに懸念を表明
  • 21日 韓国環境部が、日本から食品を輸入する際の放射性物質の検査について、17品目の検査を強化すると発表
韓国のねらいは明白である。 日本が半導体材料の輸出管理を強化したのに対して、韓国は通商問題で有効な反撃のカードを持っていないため、日本の弱点である放射能の問題をねらっているのだ。

続きはアゴラで。

原子力規制委員会は大幅な増員が必要だ

原発のテロ対策などを定める特重(特定重大事故等対処施設)をめぐる混乱が続いている。九州電力の川内原発1号機は、今のままでは2020年3月17日に運転停止となる見通しだ。

原子力規制委員会の更田委員長は「特重の完成が期限内に間に合わない場合、期限の翌日から運転停止を命じる」というが、原子炉等規制法では規制委員会が「停止命令」を出すことができるのは重大な違法行為があった場合に限られる。いま適法に運転している原発が、来年3月18日から急に違法になるわけではない。

続きはアゴラで。

電力自由化は「将来世代へのツケ回し」

MMTの上陸で、国債の負担という古い問題がまた蒸し返されているが、国債が将来世代へのツケ回しだという話は、ゼロ金利で永久に借り換えられれば問題ない。政府債務の負担は、国民がそれをどの程度、自分の問題と考えるかに依存する主観的な問題なのだ(重要ではないという意味ではない)。

これに対して将来世代のエネルギーコスト負担は、主観的な判断にかかわらず確実に発生する。日本を含む各国で進められてきた電力自由化の目的は、電力業界を自由にすることではなくコストを下げることだから、自由化の成果は電気料金で判断できる。

総合資源エネルギー調査会の電力・ガス基本政策小委員会の報告書によれば、2017年の電気料金は電力自由化を開始した1994年度からの25年間で、再エネ賦課金と燃料費を除いて31%下がったが、全体としては2010年度に比べて19%上がり、今は1994年度とほぼ同じだ。



続きはアゴラで。

プルトニウムの「国際管理」は必要か

笹川平和財団が発表した「プルトニウム国際管理に関する日本政府への提言」が、原子力関係者に論議を呼んでいる。これは次の5項目からなる提言である。
  1. プルトニウム国際貯蔵の追求:「余剰」なプルトニウムを国際原子力機関(IAEA)の管理下におく。
  2. 現在の国際規範である国際プルトニウム管理指針の強化:日本の原子力委員会の決定に基づき既存在庫量の削減を新たな国際規範として提言し、再処理を抑制する。
  3. 既存の在庫量削減に向けての国際協力:処分のための国際フォーラムを設置する。
  4. 使用済み燃料管理として「乾式貯蔵」を最優先にすすめ、核燃料サイクルの選択肢評価を第三者機関が実施する。
  5. プルトニウムの新たな国際規範を世界に普及すべく主導的役割を果たす。
続きはアゴラで。

原子力を挫折させた三つの錯覚

日経新聞によると、経済産業省はフランスと共同開発している高速炉ASTRIDの開発を断念したようだ。こうなることは高速増殖炉(FBR)の原型炉「もんじゅ」を廃炉にしたときからわかっていた。

原子力開発の60年は、人類史を変える壮大な夢とその挫折の歴史だった。1954年に原子力委員会(AEC)のストラウス委員長は原子力によって「電力は測るには安すぎるエネルギーになるだろう」と予想し、1971年にシーボーグAEC委員長は「20世紀中には世界の電力のほとんどが原子力で発電されるだろう」というビジョンを語った。

彼らのビジョンは70年代までは順調に実現するように見えたが、1979年のスリーマイル島原発事故と1986年のチェルノブイリ原発事故で、世界の原子力開発は大きく後退した。

続きはアゴラで。

原発のテロ対策工事で運転を停止する必要はない

原子力規制委員会は24日、原発の「特定重大事故等対処施設」(特重)について、工事計画の認可から5年以内に設置を義務づける経過措置を延長しないことを決めた。これは航空機によるテロ対策などのため予備の制御室などを設置する工事だが、予定より大幅に遅れ、5年の期限内に工事が終わらない見通しだ。



続きはアゴラで。

鳩山由紀夫氏の体内にもある「トリチウム水」

鳩山元首相が、また放射能デマを流している。こういうトリチウムについての初歩的な誤解が事故処理の障害になっているので、今さらいうまでもないが訂正しておく。

続きはアゴラで。

エネルギー問題を「経済問題」として考えよう

今年も3・11がやってきた。アゴラでは8年前から原発をめぐる動きを追跡してきたが、予想できたことと意外だったことがある。予想できたのは、福島第一原発事故の被害が実際よりはるかに大きく報道され、人々がパニックに陥ることだ。これは1979年のスリーマイル島事故のときも、1986年のチェルノブイリ事故のときもそうだった。

意外だったのは、その心理的な影響が8年たっても衰えないことだ。これはアメリカよりヨーロッパに近い。スリーマイル島の被害は何もなく、チェルノブイリ事故による晩発性障害(放射性物質による発癌率の増加)の死者は50人しか確認されていないが、事故の当時は全ヨーロッパで「死の灰が降り注いだ」というパニックが起こり、その影響で今も反原発運動が続いている。

続きはアゴラで。

炭素税で「炭素の配当」を実現する提言

アメリカでは「グリーン・ニューディール」をきっかけに、地球温暖化が次の大統領選挙の争点に浮上してきた。この問題には民主党が積極的で共和党が消極的だが、1月17日のWSJに掲載された炭素の配当についての経済学者の声明は、党派を超えた経済学者のコンセンサスといえよう。

この提言は4人のFRB議長経験者と27人のノーベル賞受賞者を含む3508人によるもので、経済学者の政策提言としては史上最大である。これは炭素税を課税してその税収を国民に還元することを提言し、そのメリット(炭素の配当)はコストより大きいとしている。

続きはアゴラで。

「グリーン・ニューディール」で喜ぶのは誰か

アメリカ議会では、民主党のオカシオ=コルテス下院議員などが発表した「グリーン・ニューディール」(GND)決議案が大きな論議を呼んでいる。2020年の大統領選挙の候補者に名乗りを上げた複数の議員が署名している。これはまだドラフトの段階だが、公式サイトによると次のような目標を「10年以内に実現する」ことを連邦政府に求めるものだ(今は一時的に削除されている):
  • 電力を100%再生可能エネルギーで供給する
  • すべての住宅や建物のエネルギー効率を改善する
  • 製造業や農業の温室効果ガス排出をなくす
  • 自動車や航空機など交通機関の温室効果ガス排出をなくす
続きはアゴラで。






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