エネルギー

いびつな電力自由化が電力危機を招いた

電力需給が逼迫している。各地の電力使用率は95%~99%という綱渡りになり、大手電力会社が新電力に卸し売りする日本卸電力取引所(JEPX)のシステム価格は、11日には200円/kWhを超えた。小売料金は20円/kWh前後だから、新電力はその10倍以上の価格で電力を仕入れていることになる。


JEPXの卸売価格(1月11日)

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「カーボンゼロ」って何?



日本経済新聞の元旦の1面トップは「脱炭素の主役、世界競う 日米欧中動く8500兆円」でした。「カーボンゼロには21~50年に4地域だけでエネルギー、運輸、産業、建物に計8500兆円もの投資がいる」という、お正月らしく景気のいい話ですが、この記事はちょっと変です。

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日本が突入する「2050年排出ゼロ」という必敗の戦争

昭和16年夏の敗戦-新版 (中公文庫 (い108-6))
猪瀬直樹氏が政府の「グリーン成長戦略」にコメントしている。これは彼が『昭和16年夏の敗戦』で書いたのと同じ「日本人の意思決定の無意識の自己欺瞞」だという。

「原発なしでカーボンゼロは不可能だ」という彼の論旨は私も指摘したことだが、違うのは私が「原発の運転延長や新増設が必要だ」というのに対して、猪瀬氏は原発や石炭に頼る日本は「世界の笑い者」になるという点である。

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温暖化で地球は今より「グリーン」になる

False Alarm: How Climate Change Panic Costs Us Trillions, Hurts the Poor, and Fails to Fix the Planet (English Edition)
グレタ・トゥーンベリは「私たちは大量絶滅の始まりにいる」と叫び、国連は「残された時間はわずかだ」と警告し、日本政府はグリーン成長戦略を発表した。そこでは地球温暖化は人類に破滅をもたらすと想定しているが、それは本当だろうか。本書は具体的なデータで、こういう終末論を反証する。

「カーボンニュートラル」を目標にする計画が「グリーン」と名づけられているのは皮肉である。炭素は植物の栄養であり、それが増えると森林は増えるからだ。過去35年間の温暖化(CO2増加)で世界の森林はオーストラリアの面積と同じぐらい拡大し、今後も大気中のCO2が増えると、2100年までに50%近く拡大する見通しである。地球はますますグリーンになり、農産物の収穫も大幅に増えるのだ。

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地球上の植生の面積続きを読む

長期停滞で地球温暖化は減速した

政府の「グリーン成長戦略」が発表された。その目標は菅首相の宣言した2050年カーボンニュートラルだが、世界のCO2排出量がピークアウトした現状で、限界削減費用の高い日本がこんな大規模な対策をとる必要があるのだろうか。

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IPCCとIEAのCO2排出予想(Burgess et al.)

上の図はBurgess et al.がIPCCの第5次評価報告書のシナリオとIEA(国際エネルギー機関)の予想を比較したものだが、IPCCが「何も政策対応しない場合」としているRCP8.5シナリオの最小限度をIEAの世界エネルギー見通し(WEO)は下回っている。

IEAの予想が下方修正を繰り返している最大の原因は長期停滞だ、とこの論文は指摘する。先進国の成長率は2010年代に大きく落ち込み、金利はゼロになった。エネルギー多消費型の産業が衰退し、途上国も含めて石炭の消費は2014年でピークアウトした。これがIEAの予想がはずれる原因だ。

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IEAの石炭需要予測は下方修正の連続

地球温暖化を防ぐためには成長率を下げることが効果的だ、という環境活動家の主張は正しい。そして資本主義は(彼らの運動とは無関係に)そういう「脱成長」の道をたどっているのだ。長期停滞の最大の原因は経済のデジタル化で投資が減ったことだが、それはいいことなのだろうか。

1月8日からのアゴラ経済塾デジタル資本主義の未来では、こういう問題も考えたい(申し込みは受け付け中)。

「2050年CO2排出ゼロ」は無意味な目標である

菅政権の目玉は「2050年CO2排出ゼロ」だろう。政府は25日、「カーボンニュートラル」(炭素中立)を目標とするグリーン成長戦略を発表した。炭素中立とは、人間の排出するCO2と森林などの吸収を合計して実質ゼロにするという意味だ。

世界でも121ヶ国が、これを目標にしている。電気自動車を推進する人々の目標も実質ゼロだが、CO2は有害物質ではない。何のためにゼロにするのだろうか?

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電気自動車で「インターネット革命」は起こるのか

菅首相が「2050年にカーボンニュートラル」(CO2排出実質ゼロ)という目標を打ち出したのを受けて、自動車についても「脱ガソリン車」の流れが強まってきた。政府は年内に「2030年代なかばまでに電動車以外の新車販売禁止」という目標を打ち出す方向で調整しているという。

この「電動車」とは、電池だけで動く電気自動車(EV)だけではなく、ハイブリッド車(HV)や充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池(FCV)を含むが、2035年までに内燃機関(ガソリン車・ディーゼル車)をなくすとすれば、自動車業界だけでなく日本の製造業全体の問題である。

これに対してトヨタ自動車の豊田章男社長は17日、日本自動車工業会の懇談会で「国のエネルギー政策に手を打たないと、ものづくりを残し、雇用を増やし、税金を納める自動車業界のビジネスモデルが崩壊する」と、政府の方針を暗に批判した。

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パリ協定って何?

アメリカは11月4日に、地球温暖化についてのパリ協定から離脱しました。これはオバマ大統領の時代に決まり、アメリカ議会も承認したのですが、去年11月にトランプ大統領が脱退すると国連に通告し、その予定どおり離脱したものです。

でも来年1月にはバイデン大統領になるので、またアメリカがパリ協定に復帰することは確実です。日本でも菅首相が「2050年に温室効果ガス排出実質ゼロ」というパリ協定の長期目標を超える野心的な目標を約束しましたが、これはなぜそんなに大きな問題なのでしょうか。

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「2050年CO2排出ゼロ」は原発なしで実現できない

菅首相の所信表明演説の目玉は「2050年までに温室効果ガス排出ゼロ」という目標を宣言したことだろう。これは正確にはカーボンニュートラル、つまり排出されるCO2と森林などに吸収される量の合計をゼロにすることだが、今まで日本政府は公式に約束してこなかった。技術的に不可能だからである。

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福島を差別するゼロリスク信仰

原子力問題は、安倍政権が残した最大の宿題である。きのうのシンポジウムは、この厄介な問題に新政権がどう取り組むかを考える上で、いろいろな材料を提供できたと思う。ただ動画では質疑応答を割愛したので、質疑のポイントを補足しておく。



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