エネルギー

風評被害を再生産しているのは誰か

バズフィードとヤフーが、福島第一原発の処理水についてキャンペーンを始めたが、問題の記事は意味不明だ。ほとんどは既知の話のおさらいで、5ページにようやく経産省の小委員会のメンバーの話が出てくるが、海洋放出に反対する委員の話だけを紹介する。その根拠は科学ではなく、風評被害である。

最後は福島県漁連の野崎会長の「国民的議論を尽くし、国民の信頼を得た上で国が判断し、その責任を負うことを明確にすべきだ」という話で結ぶが、これはまやかしである。国民的議論はもう出尽くし、国(原子力規制委員会)は海洋放出しかないという方針を出した。決定権は県漁連にあるのだ

続きはアゴラで。

原発停止で失われた命は原発事故より多い

福島第一原発事故の放射線による死者はゼロだが、避難などによる「原発関連死」は事故から2014年までの4年間で1232人だった(東京新聞調べ)。それに対して原発を停止したことで失われた命は4年間で1280人だった、とNeidell, Uchida and Veronesiは論じている。

その最大の原因は、電気代の値上げである。原発を突然止めたため化石燃料の輸入が急増し、次の図のように北海道では33%、関西では29%、東京では38%も電気代が上がった。



続きはアゴラで。

「温室効果ガス排出ゼロ」の国民負担は重い

ニュージーランド議会は11月7日、2050年までに温室効果ガス排出を「実質ゼロ」にする気候変動対応法を、議員120人中119人の賛成多数で可決した。その経済的影響をNZ政府は昨年、民間研究機関に委託して試算した。

その報告書では、いくつかのシナリオで2050年のNZ経済を予想している。2050年までのベースラインの平均成長率を2.2%とすると、2050年にCO2排出を(農業を除いて)実質ゼロにするEnergy ZNEシナリオでは1.5%となり、成長率が年平均0.7%ポイント下がる。


温室効果ガス削減による成長率の低下


続きはアゴラで。

アル・ゴアの隠す不都合な真実

K10012132281_1910151356_1910151454_01_04アル・ゴア元米副大統領が来日して、 NHKがインタビューしている。 それによると彼は「福島の事故のあと、日本はなぜ石炭火力発電所の増設という方向に向かったのか。理解できない」そうだ。

NHKの佐藤真莉子という記者はこれを真に受けて「日本の環境政策は変わってしまった」とか「日本は世界の流れに乗り遅れてしまった」と彼に語らせているが、 石炭火力を減らす方針だった日本が、増設に転換した理由は明らかだ。動く予定だった原発が動かせないからである。

それはゴアも知っているはずだ。彼は5年前に来日した時のインタビューで、日本の原発について質問されて「最新の技術で正しい管理のもとに運用されるのであれば、現代の原発は安全に動かすことが可能だと思う」と答えているからだ。

つまりゴアは、日本の原発が安全に動かせる状況でありながら止められていることを知っている。それが石炭火力の増えた原因であることも知っているが、それを隠して「日本は遅れている」と批判したのだ。これは政治的プロパガンダである。

続きは10月21日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

インフラ整備は温室効果ガスの削減より効率的だ

台風19号の被害は、14日までに全国で死者46人だという。気象庁が今回とほぼ同じ規模で同じコースだとして警戒を呼びかけていた1958年の狩野川台風の死者・行方不明は1269人。それに比べると台風の被害は劇的に減った。

このように水害が減ったのは、台風が減ったからではない。台風や集中豪雨の頻度は、ここ100年ほとんど変わっていない。自然災害が減らなくても被害が減った最大の原因は、台風情報が正確になり、堤防やダムが整備されたことだ。

続きはアゴラで。

関西電力をたたいても同和問題は解決しない

関西電力をめぐる事件の最大の謎は、問題の森山栄治元助役に関電の経営陣が頭が上がらなかったのはなぜかということだ。彼が高浜町役場を定年退職したのは1987年。それから30年たっても、金品を拒否できないというのは異常である。

今までの報道では、関電の工事を受注する吉田開発から森山が3億円を受け取り、それを関電に渡したということになっている。それなら森山は受注業者の代理人だが、受注側があれほど大きな態度を取り、関電がそれに従ったのは不可解だ。

この事件について最初に同和問題との関係を報じたのは、示現舎というネットメディアだった。これは以前から取材していたらしく、森山が部落解放同盟のメンバーだったと推定している。

続きはアゴラで。

地球温暖化は熱帯の防災問題である

グレタ・トゥーンベリの演説を聞いた人は人類の絶滅が迫っていると思うかもしれないが、幸いなことにそうではない。25日発表されたIPCCの海洋・雪氷圏特別報告書(SROCC)では、従来の気温上昇予測(第5次評価報告書)にもとづいて海面上昇がどうなるかを予測している。

2300年までの平均海面上昇の予測(SROCC Fig.4.8)

続きはアゴラで。

子供を使って再エネ投資でもうける環境NGO



国連温暖化サミットで、小泉環境相の「セクシー」発言と並んで話題になったのが、スウェーデンの16歳の女の子、グレタ・トゥーンベリの演説だ。その動画を見るとわかるが、彼女の表情は大げさで芝居がかっているが、原稿を読んでいるだけで、記者会見にも応じない。その内容はこんな感じだ。
人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。
ありふれた活動家の演説で、16歳でなければ、だれも相手にしないだろう。彼女がよく引用するIPCCの報告書も、実は読んでいない。IPCCは人類が「大量絶滅」するなどとは書いていない。IPCCが予想しているのは、2100年までに地球の平均気温が3℃程度上がるだろうということだ。それによって穀物の生産は増えるが、人類が絶滅することはありえない。

グレタは高校にも行かないで各国を回って演説し、デモに参加している。彼女のメディア・プロモーションをやっているのは、Standpointによれば、スウェーデン の環境NGOである。その目的はヨーロッパ全体で原発と火力発電を止め、彼らの投資している再エネに政府の補助金を出させることだ。その代表は「グレタは道具だ」という。国連への出席は、彼らにとっては大勝利である。

続きは9月30日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

牛のゲップは地球温暖化の脅威である

小泉進次郎環境相は国連温暖化サミットの前夜に、ニューヨークのステーキハウスに行ったらしい。彼は牛のゲップが地球温暖化の大きな原因だということを知っているだろうか。

世界の温室効果ガスのうち、メタンは15.8%(CO2換算)を占める。これはメタンの温室効果が、CO2の28倍と高いためだ。



次にメタンのうち最大の24%を占めるのが消化管内発酵つまりゲップやオナラである。これは「牛、水牛、めん羊、山羊などの反芻動物は複胃を持っており、第一胃でセルロース等を分解するために嫌気的発酵を行い、その際にメタンが発生する」 からだ(国立環境研究所)。

続きはアゴラで。

小泉進次郎氏は原発処理水の問題を打開できる

大阪市の松井市長が「福島の原発処理水を大阪に運んで流してもいい」と提案した。首長がこういう提案するのはいいが、福島第一原発にあるトリチウム(と結合した水)は57ミリリットル。それを海に流すために100万トンの水を大阪湾までタンカーで運ぶのは、膨大な無駄である。

国や自治体がカネを出す気なら、もっと効果的な方法がある。今や障害は福島県漁連しか残っていない。彼らは福島第一原発の沖では操業していないが、今も「風評被害」を理由にして海洋放出に反対している。

彼らが(暗に)求めているのは漁業補償の上積みだが、それを誰も言い出せない。東電はすでに休業補償を出したので、2度カネを出すことができない。だから漁業補償とは違う形で、カネを出すしくみを作ればいいのだ。



続きはアゴラで。







記事検索


月別アーカイブ
QRコード
QRコード
Creative Commons
  • ライブドアブログ