エネルギー

プラスチックごみはリサイクルしないで燃やせばいい



7月1日からスーパーやコンビニのレジ袋が有料化されたが、これは世界の流れに逆行している。プラスチックのレジ袋を禁止していたアメリカのカリフォルニア州は、4月からレジ袋を解禁した。「マイバッグ」を使い回すと、ウイルスに感染するおそれがあるからだ。レジ袋を禁止していた世界各国でも、解禁の動きが広がっている。

そんな時期に、わざわざレジ袋を有料化する目的は何だろうか。経済産業省のウェブサイトによると「廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化を防ぐためにプラスチックの過剰な使用を抑制」することが目的だと書いてある。

まずレジ袋をなくすと、どれぐらい資源が節約できるだろうか。日本で消費される原油のうち、プラスチックの生産に使われるのは2.7%で、レジ袋に使われるのはその2.2%、つまり原油の0.05%である。これをゼロにしても、資源の節約にはならない。

レジ袋の材料になるポリエチレンは、原油を精製する過程で出てくるナフサからつくられる。これは昔は捨てていたので、レジ袋をやめても石油の消費量は減らない。資源節約という意味では、レジ袋の有料化は無意味である。

続きはアゴラで。

「逆石油ショック」は日本のチャンス

20日のニューヨーク原油市場は、国際的な指標WTIの5月物に買い手がつかず、マイナスになった。原油価格がマイナスになったという話を聞いたとき、私は何かの勘違いだと思ったが、次の図のように一時は1バレル当たりマイナス37ドルの値がついた。


WTI先物価格(日本経済新聞)

この短期的な原因は新型コロナによる旅客機などの運休で、石油の需要が急減し、余剰の原油を貯蔵するスペースやタンカーが一杯になったことらしい。マイナスの価格ということは、売り手が金を払うということだ。つまり原油はゴミのように「金を払って引き取ってもらう」商品になったのである。

続きはアゴラで。

小泉進次郎氏の悩みを解決するたった一つの方法

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小泉環境相が悩んでいる。COP25で「日本が石炭火力を増やすのはおかしい」と批判され、政府内でも「石炭を減らせないか」と根回ししたが、相手にされなかったようだ。

彼の目標は正しい。石炭は大気汚染でもCO2排出でも最悪の燃料であり、今後22基も建設計画がある日本は先進国では突出している。それを減らそうという理想は正しいのだ。

続きはアゴラで。

地球温暖化は先進国では大した問題ではない

The Uninhabitable Earth: Life After Warming (English Edition)
アゴラで紹介したIEAのレポートは、色々な反響を呼んでいる。従来0.6℃から6℃まで大きな隔たりのあった温暖化予測(産業革命以降)が、最大でも3℃上昇に縮まったことは、各国の政策協調にとっても望ましい、とWSJは歓迎している。

だがベストセラー”Uninhabitable Earth”の著者Wallace-Wellsは困惑している。それでは「地球はもう住めなくなる」という彼の本が売れなくなるからだ。

これまで地球温暖化に悲観的だったIEAの予測が大きく変わった最大の原因は、再エネ(特に太陽光発電)の爆発的な普及だが、もう一つの原因は天然ガスの急成長である。2000年代から始まった「シェール革命」で天然ガスの生産量は倍増した。

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IEAの予想した1次エネルギー構成比(Carbon Brief

今後のエネルギー消費の増加の49%を再エネが占め、30%を天然ガスが供給するだろう。石炭の消費量は2014年をピークとして下がり始め、2030年には天然ガスが石炭を抜く、とIEAは予測している。同じころ再エネが原子力を抜いて非化石電源の主役になる。

これは人類にとってはグッドニュースだが、「このままでは人類は滅亡する」と騒いできたWallace-Wellsのようなアラーミスト(警告派)にとってはそうではない。今後2℃ぐらいの温暖化は、先進国では大した問題ではないからだ。

続きは2月3日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)。

地球温暖化のスピードは減速する

昨年11月に発表されたIEA(国際エネルギー機関)のWorld Energy Outlookが、ちょっと話題を呼んでいる。このレポートの地球温暖化についての分析は、来年発表されるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)第6次評価報告書に使われるデータベースにもとづいているので、その先行リリースともいえるものだが、これまで悲観的になる一方だった推定が楽観的になっているのだ。

2013年に発表されたIPCCの第5次評価報告書の最悪のRCP8.5シナリオ(温暖化対策なし)では、2100年の地球平均気温は2000年から2.6~4.8℃上昇すると推定されていた。この4.8℃がマスコミによく出てくる数字だが、今回のIEAの推定では、これが大幅に下方修正されている。

IEAの推定は2040年までだが、このCO2増加率がそのまま2100年まで続くと想定したHausfather-Ritchieの推定によると、図1のようにCO2の実質排出量はIPCCの”No Policy”シナリオ(RCP8.5)の半分以下になる。


図1 IEAのCO2予測を2100年まで延長した推定

続きはアゴラで。

グレタという「天才子役」のシナリオを書いたのは誰か

キャプチャダボス会議にもグレタ・トゥーンベリが出てきたが、アメリカのムニューシン財務長官が皮肉ったように、彼女はチーフエコノミストでも科学者でもない。スピーチは退屈で、どの会議でも同じ話をしているが、問題は中身ではない。

国際会議に何の専門的知識もない子供が出てくるのは異常だが、グレタは与えられたシナリオを演じる「天才子役」にすぎない。そのシナリオを書いたのはスウェーデンの環境活動家だと思われるが、それだけでは国連や各国政府を説得できない。彼女を利用しているのは、ヨーロッパの社民勢力である。

気候変動は、世界の左翼に共通の目標になった。「地球環境を守れ」という誰も反対しないスローガンは、幅広い勢力を結集するには便利だ。気候変動の問題に決着がつき、それを世界に広めることだけが目的なら、将来世代を代表する子役を使うキャスティングは正しい。

温暖化の防止がすべての経済問題に優先するなら、解決策は簡単である。経済成長を止めればいいのだ。2050年に温室効果ガス排出を実質ゼロにするには、ニュージーランド政府の方針のようにガソリン車を廃止し、火力発電を廃止すればいい。それによってGDPは20%以上さがるが、グレタの世代は幸福になるのだろうか。

続きは1月27日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)。

地球温暖化についてのよくある疑問

地球温暖化については、いまだに論争が続いている。科学的データはIPCC第5次評価報告書にあるが、これは読みにくいので、よくある疑問を一問一答形式で整理しよう。

1.温暖化は中世にも起こったのではないか?

これについては多くの研究があるが、次の図のように西暦1000年ごろの北半球の気温が20世紀後半と同じぐらいだったことは共通している。その最大の原因はCO2ではなく、太陽の活動が活発で雲が少なかったためと推定されている。

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中世温暖期(Wikipedia)

2.CO2濃度の上昇は温暖化の原因ではなく結果ではないか?

過去40万年の長期の周期をみると、次の図のように温暖化の後にCO2が増えている。氷河期の終わる原因は地球の公転軌道の変化だが、それによる温暖化で海水から出るCO2が増えると、その温室効果で大気の温暖化が促進されるフィードバックが起こる。

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CO2濃度と平均気温

3.太陽の活動の影響ではないか?

太陽の放射照度は次の図のように、1980年代から低下している。全体として自然要因は寒冷化の方向に変化しており、それを人間の活動が逆転させているというのがIPCCの説明である。

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太陽活動と平均気温

4.宇宙線の変化が原因ではないか?

太陽の磁場が強まると宇宙線がそれに吸収されて減り、宇宙線によってできる低層雲が減って温暖化するという説がIPCCでも取り上げられたが、次の図のように、これも80年代から相関が崩れている(宇宙線が増えて温暖化した)。

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宇宙線(逆スケール)と平均気温

5.温暖化は都市化による局地的な現象ではないか?

都市化によるヒートアイランド現象は明らかで、東京の平均気温はこの100年に3℃上がったが、そのうち地球温暖化は0.74℃と推定されている。


ヒートアイランド現象(産総研調べ)

続きは1月27日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)。

オーストラリアの山火事の原因は地球温暖化か

オーストラリアで起こっている大規模な山火事が、日本でも話題になっている。これを気候変動と結びつけ、「地球が温暖化すると山火事が増える」という話が多いが、そもそもオーストラリアの山火事は増えていない。



続きはアゴラで。

原発の停止で数万人の生命が失われた

四国電力の伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分の抗告審で、広島高裁は運転の差し止めを認める決定をした。決定の理由の一つは、2017年の広島高裁決定と同じく「9万年前に阿蘇山の約160キロ先に火砕流が到達した」からだという。裁判官は原発に9万年のゼロリスクを求めているのだろう。

しかし原発を止めても、エネルギー需要は変わらない。原発の電力が減った分は、輸入した化石燃料を余計に燃やすだけだ。原発の代わりに化石燃料を燃やすと、四国の人々の生活は安全になるのだろうか。

続きはアゴラで。

中東危機の最大の被害者は日本である

米軍のソレイマニ司令官殺害への報復として、イランがイラク領内の米軍基地を爆撃した。今のところ米軍兵士に死者はなく、アメリカにもイランにもこれ以上のエスカレーションの動きはみられないが、原油価格や株価には大きな影響が出ている。



この動画はきのう収録したものだが、山本隆三さんは「イラク戦争のような全面戦争にはならないだろう」と見ている。中東をめぐる地政学的な情勢が、この10年余りで一変したからだ。

続きはアゴラで。








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