メディア

通信・放送改革をめぐる誤解と混乱

規制改革推進会議は、月末にも通信・放送の規制改革の方針を出す予定だが、共同通信が「新たに入手した政府文書」によると、次のような方針が出るそうだ。
放送局に番組基準の策定や番組審議会の設置を義務付けたり、教養、報道、娯楽など番組ジャンルの調和を求めたりしている規定を撤廃。一企業による多数のマスメディア所有を禁じた条項や外資規制も廃止する。 また地上放送の組織に関する放送法の例外規定を撤廃。既存局を、番組を供給するソフト部門と、放送設備を運営するハード部門に分離したい意向とみられる。
ここから推測する限り、改革の中身は10年前に話題になった情報通信法案の焼き直しである。このときも放送法4条の「政治的公平」などの規制を撤廃し、コンテンツとインフラの規制を水平分離する案が検討されたが、放送業界の反対でつぶされた。

続きはアゴラで。

読売新聞の奇妙な電波改革反対キャンペーン

読売新聞が「安倍「放送」改革に潜む落とし穴」という意味不明な記事を書いているが、その中に私の名前が出てくる。
池田氏「放送局の方の出されている資料を見ると、例えば男体山とか、山の奥の話をしているわけです。要するに、日本の国土全体から見ると0・何パーセントの人々のために、物すごく贅沢に電波資源を使っているわけです」(中略)。

競争入札で最高額を示した企業に周波数帯の利用権を与える「電波オークション」の論者として知られる両氏の発言は、筆者の耳には「極論」「暴論」と聞こえるのだが、実は安倍首相のブレーンとしても知られる原座長は、かなり肯定的に受け止めているようだ。
加藤理一郎という記者は、私がここで「電波オークション」を主張していると思っているようだが、これはオークションではなくSFNによる区画整理の話である。私は山の奥の中継局を廃止しろといったのではなく、親局と中継局は同じチャンネルで放送できる(現にしている)という技術的には自明の話をしただけだ。

読売が危機感をもったきっかけは、2月6日の衆議院予算委員会で安倍首相が放送法第4条(政治的中立)の撤廃に言及したことらしい。世界的には多チャンネル化を進めて放送内容の規制を撤廃するのが常識で、放送業界にとっても言論の自由が広がるのだから結構なことだろう。ところが読売は規制の撤廃に反対だという。

加藤記者はこれを「規制のないネットの世界に地上波放送を移行させ、空いた周波数をモバイルなどに有効利用する」と解釈しているのだが、首相も規制改革推進会議もそんなことをいっていない。いまだに民放連が電波改革をこう誤解していることが混乱の原因である。電波を有効利用しても、テレビ局は今まで通り放送を続けられるのだ。

続きは3月19日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

「取材源の秘匿」は法的な権利ではない

キャプチャ
「財務省が書き換えたと主張する朝日新聞は証拠を出せ」という人は(私を含めて)たくさんいる。財務省が新しい証拠を出さなければ、それしか国会を打開する手段がないからだ。幸い週明けには財務省が「書き換え」を認めるようだが、それでも国会が動かなければ、挙証責任は「書き換え」を報じた朝日新聞にある。

朝日に証拠の開示を要求することは間違っていない。取材源の秘匿は「職務上の秘密を守る」という業界ルールにすぎず、法的に保護された権利ではないからだ。なぜジャーナリストだけが、他人の違法行為をいうとき証拠を出さなくていいのか。「書き換え」を報じたのが一般人のブログだったら、朝日新聞と違って文書を出す義務があるのか。「ジャーナリスト」の定義は何か。それは「ブロガー」とどう違うのか。

――と考えればわかるように、取材源を秘匿する「ジャーナリストの権利」なんて法的には存在しない。これこそジャーナリズムの「いろはのい」であり、大学でもそう教えることが正しい。江川紹子さんが、ネット時代に「ジャーナリストだけに取材源を秘匿する特別の権利がある」と思い込んでいるとすれば、それは単なるマスコミの特権意識である。

続きは3月12日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

森友文書「書き換え」疑惑についての訂正

おとといのアゴラの記事の私の推測は外れたようだ。昨夜からの報道によると、財務省は12日にも「書き換え」の事実を認めるという。まだ全容は明らかになっていないが、私が間違えた部分を取り急ぎ訂正しておく。

続きはアゴラで。

朝日新聞が見た「調書」は初期ドラフトではないか

和田氏が指摘するように、朝日新聞の報道には疑問が多い。第一報では「契約当時の文書と、国会議員らに開示した文書は起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されている」と書いている。この「契約当時の文書」が朝日の見たもので、それが国会に開示された文書と違うというのだが、これはおかしい。

続きはアゴラで。

裁量労働の朝日新聞が裁量労働制を批判する偽善

朝日新聞の「裁量労働制を違法適用、社員が過労死」という記事は論理的におかしい。記事のリードはこうなっている。
裁量労働制を全社的に違法に適用し、昨年末に厚生労働省東京労働局から特別指導を受けた不動産大手、野村不動産(東京)の50代の男性社員が過労自殺し、労災を認定されていたことがわかった。
裁量労働制を「違法に適用」したことと「労災を認定」されたことが事実だとしても、この2つの事実から「裁量労働制が過労自殺の原因だ」という因果関係は導けない。これは野村不動産の違法行為であり、裁量労働制の問題ではない。スピード違反で死亡事故が起こったからといって「道交法が死亡事故の原因だ」といえないのと同じだ。

続きはアゴラで。

北朝鮮の「スリーパーセル」より恐いもの


(フジテレビ「ワイドナショー」より)

三浦瑠麗氏のワイドショーでの発言が話題になっている。「北朝鮮の政権が倒れたら、大阪のスリーパーセル(工作員)が破壊工作をする」というのだが、政権が倒れたら戦争になり、工作員なんて大した脅威ではない。それよりワイドショーがこういう話題をもてはやすようになったことに危惧を感じる。

続きはアゴラで。

眞子様の婚約をぶち壊したNHKの「勇み足」


(NEWSポストセブンより)

ここ数日、大きな話題になっている眞子様の結婚問題の経緯には違和感がある。それは婚約発表がNHKのスクープという形で行なわれ、本人の意思とは無関係にマスコミ主導で話が進んだことだ。今回の延期の発表にもこう書かれている。
昨年5月,予期せぬ時期に婚約報道がなされました。このことに私たちは困惑いたしましたが,結婚の意思を固めていたことから,曖昧な状態を長引かせない方がよいとの判断をし,当初の予定を大きく前倒しして婚約が内定した旨を発表することにいたしました。
続きはアゴラで。

「人権後進国」というレッテル貼りはやめよう


アゴラは自由な言論の場だから「人権派」の発言も自由だが、日本を「人権後進国」と呼ぶ駒崎さんの記事には違和感を覚えた。顔を黒塗りしたメイクが不愉快だ、と在日の黒人がツイートしただけで、なんで「日本全体に人権後進国のレッテルが貼られても、仕方がない」という話に飛躍するのか。

続きはアゴラで。

高橋純子記者の「エビデンス? ねーよそんなもん」のエビデンス

日刊ゲンダイが朝日新聞の高橋純子編集委員にインタビューした記事がまだ話題になっているが、話が混乱したままネットに拡散しているので整理しておく。

「新聞記者は、ウラを取って書けと言われるが、時に〈エビデンス? ねーよそんなもん〉と開き直る」というのは日刊ゲンダイの記者が書いた地の文で、彼女がインタビューでそう言ったわけではない。この言葉は、彼女の『仕方ない帝国』という本の19ページに出てくる(クリックで拡大)。
嫌われたり読み捨てられたりしながら、読者の思考をちょっとでも揺さぶりたい。はい。きれいごとですよ、きれいごと。だけど、そこを曲げたら私のなかで何かが終わる。何かは何か。何かとしかいいようがない、何か。エビデンス? ねーよそんなもん

続きはアゴラで。






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