メディア

朝日新聞も「便所の落書き」になるのか



朝日新聞の論座にDr.ナイフという匿名アカウントの記事が連載されるそうだ。内容は取るに足りない。自己紹介がだらだら続き、「有権者が主役で参加できる政治活動に期待」という陳腐な話で終わる作文で、出来の悪い大学1年生の期末レポートという感じだ。彼のツイートはこんな調子である。

続きはアゴラで。

日経新聞があおる「第二波で入院患者9.5万人」の恐怖

東京で新規感染者が50人を超え、新型コロナの「第二波」が話題を呼んでいる。中でも突出して恐怖をあおっているのが日本経済新聞だ。きのうの記事では、「病床不足、最大6.5万床の恐れ 感染第2波への備えに不安」と書いている。

現状では3万138人分のベッドが確保できる予定だが、それでは「ピーク時には各都道府県の単純合計で最大9万5千人が入院する。現状のままでは6万5千人分が不足する計算だ」というが、これは一体どういう計算なのか。

続きはアゴラで。

「セカンドレイプ」という男性差別

伊藤詩織事件についての論評がマスコミにあふれているが、その圧倒的多数は伊藤側の立場からのコメントだ。 アゴラに書いたように、私も警察の捜査には疑問をもっているが、山口敬之氏は結果的に不起訴になったので「性犯罪」は存在していない。

今回の民事訴訟の判決はそれをくつがえすものではなく、「同意なき性行為」が民法上の不法行為にあたるという判決である。ところが記者会見で伊藤氏は「Hanadaなどを訴える可能性があるか」という質問に「法的措置を考えている」と答えた。


これは逆である。過去の事件では、三浦和義を犯罪者よばわりしたメディアは、無罪が確定したあと約500件訴訟を起こされて400件以上が敗訴し、「無罪の人を犯罪者扱いするのは名誉毀損」という判例が確立した。山口氏は起訴さえされていないので、彼を「レイプ犯」などと中傷している人こそ名誉毀損に問われるのだ。

Hanadaが山口氏の原稿を載せたのは、伊藤氏の原稿を文藝春秋が『Black Box』という単行本として出版したのと同じ表現の自由である。なぜ女性側の主張は「勇気ある告発」で、男性側の主張は「セカンドレイプ」なのか。それは男性差別ではないか。

続きは12月23日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

伊藤詩織事件で残るTBSへの疑問

伊藤詩織事件でマスコミがまだ騒いでいるが、これは犯罪事件としてはもう終わっている。真実は当事者以外にはわからないが、疑問が残るのは、山口氏が帰国するとき高輪署の取った逮捕状を警視庁が執行させなかったことだ。これは異例だが、その原因は今も不明である。

コメンテーターは安倍首相との関係を憶測しているが、首相官邸が個別の犯罪捜査に介入することはありえない。それよりはっきりしているのは、山口氏が事件当時、TBSのワシントン支局長だったという事実である。TBSは警視庁クラブの加盟社であり、その関係に警察が配慮したことは十分ありうる。

続きはアゴラで。

ローカル民放がインターネットを殺す



NHKは2020年3月からすべての番組をインターネットで同時配信する予定だが、これに高市総務相が噛みついた。ネット配信の経費を受信料収入の2.5%以内に収めろという総務省の要求に応じて、 NHKは深夜早朝のネット配信をやめる方向で検討しているという。

その原因は民放連がNHKのネット配信に強く反対しているからだが、これは奇妙な話である。NHKのネット配信で、民放が配信できなくなるわけではない。民放がやりたければ自由にやればいい。それは技術的には容易だが、今は法的にできない。地デジのネット配信は県域内に限定されているので、NHKが全国にネット配信しても、民放キー局は全国に配信できないのだ

こんな世界にも類をみない規制を続けているのは、番組がネット配信されると、日本のローカル民放を支えている県域免許という制度が崩壊するからだ。たとえばTBSの番組が全国にネット配信されると、全国のTBS系のローカル民放は「中抜き」されてビジネスが成り立たなくなる。これが日本でテレビ番組のネット配信が進まない最大の原因である。

世界ではテレビ番組のネット同時配信は常識であり、BBCなどはネット配信を主体にして電波を返上することも検討している。NHKにも県域免許の制約はないが、ローカル民放の利潤を守るためにネット配信に制限がかけられ、そのおかげで全国配信できないキー局がNHKの足を引っ張っているのだ。

続きは12月9日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

ガラパゴス化するネット企業

2050年のメディア
ヤフーとLINEの経営統合が発表された。ソフトバンクとNAVER(LINEの親会社)が50%ずつ出資する合弁会社(非上場)を設立し、これがZホールディングス(ZHD)の筆頭株主となり、ヤフーとLINEはZHDの100%子会社になる。

…と聞いても、普通の人にはどうなっているのかわからないだろう。実質的にはSBが業績の悪化しているLINEを救済したとみられているが、「対等合併」の形をとるために50%ずつ出資し、ZHDの上場を維持するために新会社を噛ませるややこしい形になったものと思われる。

本書はこういう日本のネット業界の「ヤフー1強」の歴史をまとめた業界物で、タイトルのような未来の話ではない。ここに出てくるのは読売新聞の人事抗争を中心とする、きわめて日本的なメディア業界の話だ。読売の「主筆」は紙面を私物化してネット企業の成長を阻害しているが、それに反抗する者は排除される。

ヤフーの強さは読売と似ている。日本語の壁に守られてマスコミの亜流に徹してアクセスを集め、企業買収で多角化を進めてきた。買収した企業も日本では各部門でトップだが、世界では物の数に入らない。そういう「ガラパゴス多角化」のたどりついた先が今回のLINEとの経営統合だが、これで「世界と戦う」ことができるのだろうか。

続きは11月25日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

ネットは社会を分断しない

ネットは社会を分断しない (角川新書)
現代社会が保守とリベラルに二極化している、というのはよくいわれる。その原因がインターネットだというのもありふれた意見だが、実態はどうなのだろうか。本書はこれを10万人のアンケート調査で検証した計量分析をまとめたものだ。

結論からいうと、分極化していることは事実だが、その原因はネットではない、というのが計量データの示す結果だ。ここで保守かリベラルかというのは、「憲法9条を改正すべきか」など10問の質問にどう答えるかを基準にしている。

ネットが普及したことが分極化の原因なら、スマホを使いこなしている若者のほうが分極化の傾向が強いはずだが、データでは分極化しているのは中高年で、若者は穏健化しているという。ネット世論が分極化しているようにみえるのは、1年に60回以上書く「ヘビーライター」が極端な意見を書くからだ。人数では0.23%しかいない彼らの書き込みが、投稿総数の50%を超える。

ネットメディアやツイッターの読者の傾向も個別に分析しているが、アゴラの読者や池田信夫のフォロワーは中間で「やや保守」の傾向だという。これは妥当なところだろう。最右派はチャンネル桜で、最左派はリテラ。彼らは極端な意見を意識的に集めているが、アゴラはそういう特定のポジションを取らないからだ。

続きは10月28日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

「PCB汚染」はNHKの報道災害だった

福島でトリチウムが騒がれているが、これは普通の水にも含まれている、ほぼ無害といってよい物質である。こういう物質がいったん有毒物質として騒がれると、それが科学的には無害とわかっても、莫大なコストをかけて処理しなければならない。

私が取材する側として経験したのが、PCB(ポリ塩化ビフェニール)である。これは1万4000人が食中毒になったカネミ油症事件の原因とされたが、瀬戸内海の魚からPCBが検出されたことをNHKがスクープし、全国で魚が売れなくなるパニックが発生した。PCBの製造・輸入は禁止され、それを使った製品はすべて廃棄され、いまだに最終処分できないまま大量に貯蔵されている。

しかしその後の調査で、食中毒の原因は熱媒体として使われていたPCBではなく、それが加熱されてできたダイオキシンであることがわかった。中西準子氏の研究でも、ライスオイル中毒の原因はPCBではなくダイオキシンだったと結論している。

これはNHKも早くから気づいていた。私がPCB問題を取材した1980年代から「原因はダイオキシンだ」という研究発表が出ていたが、NHKは無視した。それを認めると、大スクープが誤報ということになってしまうからだ。続きを読む

ネットメディアの間違いだらけの「在日ネタ」

このごろネットメディアの劣化が目立つ。ヤフーやハフィントンポストやバズフィードはもともと左翼的だったが、最近は現代ビジネスまで、間違いだらけの在日ネタを載せるようになった。次の文章は、根本的に矛盾している。
たしかに、日本の領土の一部であった朝鮮半島の出身者の多くには、植民地支配における負の遺産が引き継がれている。彼らは、戦争で受けた苦しみを、戦後も引き続き受け続けているのも事実である。
「日本の領土」だった朝鮮半島の出身者が「戦争で受けた苦しみ」とは何か。この戦争は、まさか日清・日露戦争ではあるまい。第二次大戦では朝鮮半島は日本の領土だったので、戦場にならなかった。日本兵として出征した朝鮮人は、アジアに対する加害者だったのに、この記事は朝鮮人を戦争で苦しみを受けた被害者として書いている。

徴兵されて南方で死んだという筆者(在日コリアン3世)の大伯父の遺族が、遺族年金を受給できなかったのは当たり前だ。この記事も書いているように「補償の対象は日本国籍を有する者に限定されていた」のだから、遺族が日本国籍を取ればよかったのだ。

ところが帰化しないで年金を受け取る特権を「在日コリアンだけに認めろ」という運動が、戦後ずっと続いてきた。それが日本人の韓国人に対する感情の悪化する一つの原因だが、筆者はその自覚もなく、戦争と植民地支配を混同して、具体的内容のない「不公平感」をいいつのる。

続きは9月16日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。

在日問題を知らないで「弱者の味方」を演じる人々

ネットメディアにも、間違いだらけの「在日」の話が出てきた。

この記事では「在日コリアン3世」と自称する匿名の女性が「私たちはいま、生きるか死ぬかの瀬戸際にいると思っています」とか「連れ出されて殺されるってことも想像しています」などと妄想を語っているが、その具体的な根拠は何もない。

続きはアゴラで。








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