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「人権後進国」というレッテル貼りはやめよう


アゴラは自由な言論の場だから「人権派」の発言も自由だが、日本を「人権後進国」と呼ぶ駒崎さんの記事には違和感を覚えた。顔を黒塗りしたメイクが不愉快だ、と在日の黒人がツイートしただけで、なんで「日本全体に人権後進国のレッテルが貼られても、仕方がない」という話に飛躍するのか。

続きはアゴラで。

高橋純子記者の「エビデンス? ねーよそんなもん」のエビデンス

日刊ゲンダイが朝日新聞の高橋純子編集委員にインタビューした記事がまだ話題になっているが、話が混乱したままネットに拡散しているので整理しておく。

「新聞記者は、ウラを取って書けと言われるが、時に〈エビデンス? ねーよそんなもん〉と開き直る」というのは日刊ゲンダイの記者が書いた地の文で、彼女がインタビューでそう言ったわけではない。この言葉は、彼女の『仕方ない帝国』という本の19ページに出てくる(クリックで拡大)。
嫌われたり読み捨てられたりしながら、読者の思考をちょっとでも揺さぶりたい。はい。きれいごとですよ、きれいごと。だけど、そこを曲げたら私のなかで何かが終わる。何かは何か。何かとしかいいようがない、何か。エビデンス? ねーよそんなもん

続きはアゴラで。

テレビ局の恐れる「幻の黒船」

電波改革が混乱しているのは、オークションが過剰に政治的に取り上げられたためだと思う。通信業界ではオークションは世界的に当たり前なので、それほど強い反対はなかったが、日本では民放が強く反対してきた。電波をオークションで割り当てると、マードックやクアルコムのような外資が入ってくることを心配したのだ。県域放送で過少資本の民放は、大資本とは競争できない。

それは1990年代までは、根拠のない心配ではなかった。国内でも松下電器やソニーが、テレビに参入しようとした。これを民放連は政治的に阻止したが、松下はWOWOWで放送衛星に参入し、ソニーはスカパーで通信衛星に参入した。このころは地上波をふさいで、新たなチャンネルを締め出すことが重要だった。地デジで最大8chしか使っていないUHF帯が40chあいたときも、チャンネルが全部ふさがっていることにしたのだ。

しかし時代は変わった。いま地上波テレビに入ってくる局はない(新規参入は1993年のMXが最後)。放送なら中継器1本で全国に放送できるCSのほうがはるかに効率的なので、いま地上波をテレビに割り当てる国はない。電波が足りないのは、モバイル・インターネットである。ところが民放連がいまだに地上波に参入する「幻の黒船」を恐れているおかげで、貴重な電波が浪費されている。

続きは12月18日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンでどうぞ。

受信料の「支払い義務化」はなぜできなかったのか



6日の最高裁判決では、NHK受信料制度は合憲とされたが、契約が成立するためにはNHKが個々に民事訴訟を起こして確定判決をとる必要があるという判決になった。300万世帯以上の不払い者に対して、いつ受信機を設置したか日付を確認して訴訟を起こすことは不可能であり、この点ではNHKの敗訴ともいえるが、実務的には大した影響はないだろう。

奇妙なのは「契約の義務があるが支払い義務がない」という明らかな弱点をもつ放送法がなぜでき、戦後ずっとから続いてきたのかということだ。1950年に今の放送法ができるまでには、逓信省が何度も法案を作成し、それがGHQに却下されて作り直した。この経緯はよくわからなかったが、最近、逓信省の内部文書が分析され、解明されてきた。

村上聖一論文によると、1948年1月の法案では(戦前の制度を踏襲して)受信機を設置する際に逓信省への届け出が必要で、それによって受信料の支払い義務が発生するという規定だったが、GHQがこれを「受信契約は自由でなければならない」として拒否した。

続きは12月11日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンでどうぞ。

島桂次の見果てぬ夢

シマゲジ風雲録―放送と権力・40年
受信料制度についての最高裁判決は「この変な制度は変えたほうがいい」という勧告かもしれないが、これは昔から政治的イジメの材料だった。国営でも民営でもない中途半端な経営形態は、本多勝一のような左翼からは「国策放送だから受信料を払わない」という不払い運動で攻撃される一方、自民党からは「国営なんだから政権を批判するな」という暗黙の圧力がかかった。

こういう状況では、自民党に顔がきいて毎年2月にNHK予算を全会一致で乗り切る政治部記者の手腕に経営の命運がかかってしまう。島桂次はそういう「国会担当」のボスだったが、海老沢勝二のような単なる派閥記者ではなかった。NC9やNHK特集をつくり、BSを独自放送にして、本書に書かれているような「風雲」を巻き起こした。

彼は1980年代後半にマードックの向こうを張ってNHKを民営化してグローバル企業にしようとし、住友銀行の磯田一郎と一緒にMICOという新会社をつくった。多くの企業が新会社に出資し、島は1991年に「NHKを拠点にして日本から世界にニュースを発信する」というGNN(Global News Network)構想を発表したが、その直後に失脚した。それはNHKのバブル崩壊だった。

続きは12月11日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンでどうぞ。

NHKの受信料制度は合憲だが時代遅れ

NHKが受信料をめぐって視聴者に対して起こしていた訴訟の初の憲法判断として注目されていた最高裁判決は、双方の上告棄却という形で終わった。これを「合憲判決」と考えることは法的には間違っていないが、NHKの敗訴という面もある。判決要旨によると、最高裁はこう述べている。
放送法は、受信料の支払義務を、受信設備を設置することのみによって発生させたり、NHKから受信設備設置者への一方的な申込みによって発生させたりするのではなく、受信契約の締結(NHKと受信設備設置者との間の合意)によって発生させることとしたものであることは明らかといえる。

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私はなぜマスコミに出入り禁止になったか



私は20年近く前から電波オークションを提案してきたが、こんな当たり前の制度の実施がここまで遅れた原因は複雑である。アメリカで1992年にPCSオークションが行われたころは「落札価格が暴騰して通話料金が上がる」といった批判があったが、結果はその逆になった。ベンチャー企業が参入して、携帯電話の爆発的な普及が始まったのだ。

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朝日新聞はなぜ「反安倍」に舵を切ったのか

マスコミ業界の人と最近よく話題になるのは、ここ数年、朝日新聞が急に左傾化したのはなぜかという謎だ。これは拙著『失敗の法則』の第5法則「企業戦略は出世競争で決まる」でくわしく書いたが、簡単にいうと一つの原因は、2014年8月に朝日が特集した慰安婦問題の検証記事だと思われる。

朝日の木村伊量社長(政治部出身)は、2012年に自民党総裁になった安倍晋三氏が12月に首相になる直前に彼と会談し、慰安婦問題に決着をつけると約束した。これを受けて社内でも秘密の「検証チーム」が発足し、1年半かけて特集記事を書いたが、肝心の1面の記事で「慰安婦問題の本質は女性の人権だ」と開き直って謝罪もしない中途半端な内容になったため、かえって右派の攻撃を受け、退陣せざるをえなくなった。

このころは有力なOBにも、左派路線を反省する人が多かったが、2015年の国会では「安保法制反対」で民主党と共闘する路線に舵を切った。2014年の閣議決定のときはそれほどはっきりしなかった朝日の「反安倍」の姿勢が翌年から急に鮮明になり、「一強」とかパノプティコンなど荒唐無稽なキャンペーンが始まったのはなぜだろうか?

続きは8月7日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンでどうぞ。

ビキニ環礁の核実験は「人体実験」だったのか


テレビ朝日が8月6日に「ビキニ事件63年目の真実~フクシマの未来予想図~」という番組を放送すると予告している。そのキャプションでは、こう書いている。
ネバダ核実験公文書館で衝撃的な機密文書を多数発掘。ロンゲラップ島民たちを避難させなかったのは人体実験のためであり、その後も内部被ばくの影響を継続的に調査するため、わざと汚染された島に帰島させていたというのだ。

続きはアゴラで。

「戸籍」に大騒ぎするマスコミのサラリーマン根性



蓮舫問題では朝日新聞が社説で「戸籍謄本の公表は差別につながる」と話をすりかえたが、国籍はプライバシーではない。彼女は「排外主義には屈しない」などと逃げ回ったが、気の毒なことに「2016年10月7日に日本国籍を選択した」という証拠は戸籍謄本しかない。しかたなく出してきたのは、国籍選択の日付以外を塗りつぶした戸籍謄本だった。最初からそうすれば、何の問題もなかったのだ。

戸籍と差別は無関係である。八幡さんも指摘したように、戸籍が差別に使われたのは、明治時代につくられた壬申戸籍の「新平民」や「元非人」などの記述が、部落差別の根拠になったことが原因だ。もちろん現在の戸籍にそんな記述はないので、公開情報である住民票とほとんど同じだ。実務的にも戸籍は意味がないので、廃止しろという意見もある(私も賛成だ)。

ではマスコミがこれほど戸籍に騒ぐのはなぜだろうか。それは彼らのサラリーマン根性が原因だろう。戸籍や個人情報で騒ぐことを職業とする「人権屋」が恐いからだ。

続きは7月31日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンでどうぞ。






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