法/政治

「1930年代化」する安倍政権



安倍政権が迷走している。きのう記者会見で発表された「全国民に一人10万円」という給付金は、その前に決まった「所得制限つきで一人30万円」という閣議決定を撤回し、予算を組み直すものだ。一度決まった閣議決定が撤回されるのは、民主党政権でもなかった異常な出来事である。

続きはアゴラで。

科学者の「純粋な動機」が指揮系統の混乱をまねく

新型コロナウイルスの真実 (ベスト新書)
いろいろ話題になった岩田健太郎氏の新著。主な内容は新型コロナウイルスについての解説で、やさしく書いてあって役に立つ。問題は彼が起こした「ダイヤモンドプリンセス」の騒動についての記述(第3章)である。

彼の指摘は単純で、要するに船内で危険な所(レッドゾーン)と安全な所(グリーンゾーン)の区分ができていなかったという話だ。それが事実なら、感染症の専門家としてまずやるべきことは、厚労省に「船内のゾーニングができていないから危険だ」と指摘し、すみやかに区分するように助言することだろう。

ところが岩田氏は、いきなりYouTubeで厚労省を批判し、ご丁寧に英語版までつくって世界に発信した。 これが単なるYouTuberの発言ならどうということはなかったが、彼が感染症の学界では有名な専門家だったため、厚労省の副大臣がこれに反論し、大騒ぎになった。

これを読んで感じたのは、最近の西浦博氏の暴走との類似性である。二人とも専門分野の研究は立派なものだが、それは彼らの感染症対策の実務家としての評価ではない。政策を立案・実行するのは官僚であり、それを指揮するのは政府である。

それは研究者にはまどろっこしく、不透明にみえるだろう。感染症の専門家たる自分が直接世論を動かしてやろうと思うのは自然で、動機は純粋だろう。しかし彼らが官僚の頭越しにマスコミに訴えた結果、意思決定は混乱し、政府は信頼を失った。岩田氏はこれを誇らしげに語っているが、危機管理で指揮系統が混乱することは致命的なのだ。

続きは4月20日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)。

西浦博氏の「8割の接触削減」という本末転倒


ネット上にこういう言説が増えてきた。安倍首相が緊急事態宣言で引用した西浦博氏の「8割の接触削減」は専門家会議の見解ではないが、「東京の感染者数が30日後に毎日6000人になる」というショッキングな予想と「接触を80%削減すれば感染はゼロになる」という劇的な効果を予言したからだ。

続きはアゴラで。

安倍首相は「緊急事態ギャンブル」に勝てるのか



きのうの安倍首相の記者会見は、5月6日までの緊急事態宣言を発令するものだった。これ自体は予想どおりだが、その内容は今までの曖昧な会見とは違って数字が入っていた。

事態は切迫しています。東京都では感染者の累計が1000人を超えました。足元では5日で2倍になるペースで感染者が増加を続けており、このペースで感染拡大が続けば、2週間後には1万人、1カ月後には8万人を超えることとなります

これは本当だろうか。

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日本共産党はなぜ「暴力革命」の方針をとったのか


安倍首相が「共産党の暴力革命の方針に変更はない」と答弁したことに、志位委員長が怒っている。彼が「全面的に反論済み」という共産党国会議員団事務局の見解にはこう書かれている。

1950年から55年にかけて、徳田球一、野坂参三らによって日本共産党中央委員会が解体され党が分裂した時代に、中国に亡命した徳田・野坂派が、旧ソ連や中国の言いなりになって外国仕込みの武装闘争路線を日本に持ち込んだことがあります。

しかし、それは党が分裂した時期の一方の側の行動であって、1958年の第7回党大会で党が統一を回復したさいに明確に批判され、きっぱり否定されました。

彼らも1950年代に暴力革命をめざしたことは認めているが、それは「党が分裂した時期の一方の側の行動」であり、「党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことは一度もない」という。これは歴史の偽造である。

続きはアゴラで。

「内閣改造」という悪習が無能な長期政権を生む

北村誠吾地方創生担当相(72)の答弁をめぐって、国会が紛糾している。野党は新型肺炎もそっちのけで彼の失言を引き出すことに熱中し、答弁を補助する官僚の「政府参考人」にも反対している。

こういう騒ぎは珍しいことではない。55年体制では野党が「爆弾質問」を出し、閣僚がそれに答えられないと審議を止めることは日常茶飯事だった。その対策として、局長級の官僚が政府委員として国会に出席する慣例ができた。

これが政治家の官僚依存をまねき、「それは大事な問題ですから政府委員に答弁させます」という閣僚も出てきたため、2001年に政府委員は廃止された。これは政治主導という理念からは当然だが、北村大臣のように当事者能力のない閣僚が多いため、官僚が答弁を準備して「大臣レク」する負担が増えた。

続きはアゴラで。

「人質司法」はなぜ起こるのか



ゴーンの「日本の有罪率は99%だ」というコメントを私が誤解だと批判し、それに対して郷原信郎さんが「特捜事件では99%だ」と反論したが、これは論理的には矛盾しない。

ゴーンのいう有罪/起訴の比率は99%以上だが、起訴率が51.5%なので、有罪/検挙の比率は約50%で、世界的にみても低い。それに対して特捜事件では逮捕と起訴が一体化しているので逮捕=起訴だから、有罪率が99%になってしまうのだ。

続きはアゴラで。

ゴーンの不法出国は「主権侵害」か

カルロス・ゴーンの出国について、かなりくわしいことがわかってきた。12月29日に住居を出たまま帰宅せず、そのまま出国したようだ。このとき日産のつけていた監視に対して弁護団が「告訴する」と警告して尾行をやめさせ、その日の夜にチャーター機で関西国際空港を離陸した。

まず不思議なのは、この手際のよさである。このチャーター機はトルコの航空会社のもので、ドバイから関空に到着し、尾行が解けるまで空港で待たせていたものと思われる。弁護団が尾行を解除させたことが、結果的に不法出国を幇助したことになる。

最大の謎は、どうやって出国審査を通ったかである。出国記録にはゴーンの名前はないので、別人のパスポートで出国したか、それとも貨物として出国したかである。WSJによると、ゴーンは「音響機器の運搬に使う大型の箱」の中に隠れて搭乗したという。

続きはアゴラで。

「有罪率99%」という誤解

カルロス・ゴーンが日本の司法制度を「推定有罪だ」批判しているが、保釈条件を破って国外逃亡した犯罪者が司法を批判するのはお門違いである。こういうときよく引き合いに出されるのが「日本は有罪率99%」という数字だが、これには誤解がある。

たしかに2018年に日本の地方裁判所で無罪になったのは105件。刑事訴訟の総数(併合を除く)49811件の中では、有罪率は99.8%である(司法統計年報)。だがこれは「逮捕されたらすべて有罪になる」という意味ではない。

続きはアゴラで。

日本共産党は今や「普通の政党」である

日本共産党が普通の政党であるかどうかについて、アゴラで議論が盛り上がっているが、その答は「普通の政党」をどう定義するかに依存する。それを「合法的な政党」と定義するなら、政党として国会議員を出している共産党は普通の政党である。

1950年代には暴力革命をめざした時期もあり、破防法では今も調査対象団体に指定されているが、これは公安の雇用維持のためだろう。今の共産党綱領には、こう明記されているからだ。
社会主義的変革は、短期間に一挙におこなわれるものではなく、国民の合意のもと、一歩一歩の段階的な前進を必要とする長期の過程である。その出発点となるのは、社会主義・共産主義への前進を支持する国民多数の合意の形成であり、国会の安定した過半数を基礎として、社会主義をめざす権力がつくられることである。

続きはアゴラで。








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