法/政治

菅・新首相に期待したい「電波利権のドン」との対決



自民党総裁選で先頭を走る菅官房長官が、フジテレビの番組で「携帯電話料金の値下げが実現しない場合は電波利用料の見直しをやらざるをえない」と発言したが、これは筋が悪い。電波利用料は総務省の(事実上の)特別会計の財源になり、国民には還元されない。大事なことは既存業者の利潤を減らすことではなく、競争を促進することだ。

日本の携帯電話料金が高いのは、電波が社会主義的に割り当てられて寡占状態になっているためで、新規参入を認めれば下がる。その帯域はあいている。私が規制改革推進会議で指摘したように、今のスマホが使っているプラチナバンドと呼ばれる使いやすい帯域は世界的に空いており、割り当てが始まっている。アメリカではT-Mobileが600MHz帯で5Gのサービスを開始した。

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安倍首相の憲法改正を挫折させた日本人の「古層」



安倍首相の辞任について、世界中から多くの論評が寄せられている。彼の経済政策についての評価は高くないが、外交・防衛政策についての評価は高い。Economist誌の元編集長ビル・エモットはこう評している:
安倍首相は依然として弱い経済を残して去るが、防衛と外交の問題において日本をより強く、独立した国にした。彼の後継者は誰になろうとその道を続ける可能性が高く、これは東アジア全体の平和とルールにもとづく国際秩序の支持者にとって朗報である。

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安倍政権はリベラルな「弱い内閣」だった



安倍首相が辞任を表明した。外交・防衛の分野では、安保法制で集団的自衛権を認めて日米同盟を正常化したことが最大の業績だと思うが、経済政策ではこれといった成果がない。アベノミクスの結果はみじめなものだ。



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「ゼロリスク脳」とのつきあい方

新型コロナ騒動は客観的には大勢が決したと思うが、世論は意外に動かない。NHK世論調査では「緊急事態宣言を出すべきだ」と答えた人が57%にのぼった。きょう出るとみられる指定感染症の見直しについても、マスコミでは否定的な意見が多い。

こういう現象は9年前の福島第一原発事故のときも起こった。微量の放射能を恐れる人々は「放射脳」と呼ばれてバカにされたが、今回の「コロナ脳」はそれより多い。福島のときは冷静にリスクを見た人が、「ウイルスを根絶しろ」などという非合理的な主張をしている。このような行動様式には法則性がある。

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「指定感染症」を解除しないとボトルネックは解消しない

多くの医師が要望し、アゴラでも提案してきた新型コロナの「指定感染症」の見直しが、やっと行われる見通しになった。産経新聞によると、28日にも安倍首相が記者会見して、感染拡大防止に向けた「新たな対策パッケージ」を発表する予定だという。

このニュースをめぐる反応に誤解が多いが、コロナは1月28日に閣議決定された政令にもとづく「指定感染症」であって「2類感染症」ではない。厚労省はこれを感染症法の「2類相当」と説明したが、2月14日に改正された政令で「無症状病原体保有者を新型コロナウイルス感染症の患者とみなして、入院の措置の対象とする」と決めた。これは「1類相当」で、エボラ出血熱やペストと同じである。

感染症法では「都道府県知事は当該患者を入院させるべきことを勧告することができる」と定めているが、これが医療現場では入院義務と受け取られ、無症状の陽性者で病院のベッドがあふれ、ホテルに収容する事態となった。

今回の対策パッケージでは指定感染症の指定解除ではなく、この2月14日の政令を実質的に撤回して、無症状者を入院対象から除外するものと思われる。これによって「1類相当」だったコロナが「2類相当」に格下げされ、無症状の陽性者は入院費が自己負担になる。

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世田谷区の公費PCR検査に反対する



東京都世田谷区の保坂展人区長が、独自に社会的検査と称するPCR検査をやると発表した。これは世田谷区内の介護施設や保育園で働く職員など2万3000人を対象に、症状の有無にかかわらず検査するものだ。毎日1000人の体制で検査し、2ヶ月で検査を終了する予定だという。

これはいま区の保健所や医師会などが行っている検査とは別で、事業を民間業者に委託し、コストは世田谷区が全額負担して「誰でも、いつでも、何度でも」検査するという「世田谷モデル」である。

続きはアゴラで。

国民全員PCR検査がもたらす「アウシュヴィッツ状態」

最近コロナ脳はめっきり減ったが、その残党が「国民全員PCR検査」を主張している。たとえば「54兆円で全国民に毎週PCR検査」を提言していた小林慶一郎氏は「9月末までに10万件に検査能力を増やせ」と後退したが、いまだに検査の拡大で人々が安心して経済が回ると主張している。

これは逆である。職場に検査陽性者が出ると、その個人が排除されるだけでなく、関係者全員が検査され、職場が閉鎖され、会社が謝罪する。飲食店の客が陽性になっただけで営業停止になり、閉店を強いられる。人々が恐れているのは、こういうケガレなのだ。

このように個人を通常の社会から排除する例外状態がロックダウンの本質だ、とアガンベンは批判している。カール・シュミットが「主権者とは例外状態について決断する者だ」と定義したとき、彼が想定していた例外状態は戦争だったが、それ以外にも例外状態は遍在する。

ナチスがユダヤ人を強制収容所で600万人虐殺したとき、それは何の立法もない例外状態だった。それがシュミットの主権理論の必然的な帰結だ、とアガンベンは『例外状態』で論じたが、そういうアウシュヴィッツ状態が、ロックダウンで世界に広がっている。

日本の自粛も、ゆるやかなアウシュヴィッツである。そこには法律も裁判もない。検査で陽性になった者はケガレとして排除され、マスコミのさらし者になる。1日10万人検査しても国民全員やるには3年半かかり、ワイドショーは毎日、不安をあおるネタを供給してもらえる。それが彼らが国民全員PCR検査を要求する理由である。

続きは8月24日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)。

自粛から撤退して経済を正常化するとき

内閣府が発表した今年4~6月期のGDP速報値はマイナス7.8%、年率換算でマイナス27.8%となった。これはリーマン・ショック後のマイナス17.8%を超える戦後最大の落ち込みである。緊急事態になっているのは日本経済なのだ。

新型コロナの患者は東京では一段落したが、感染が全国に広がり、今月いっぱいは重症患者も増えるだろう。それは大した問題ではない。医療資源の制約に収まるかぎり、患者が増えてもいいのだ。

これを集団免疫戦略と呼んで「集団免疫は実現しないのでだめだ」というのは間違いだ。これは米CDCが2007年に出したガイドラインでも示されているcommunitiy mitigationという世界標準の考え方で、WHOも採用している。



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新型コロナ対策は仕切り直して「インフル並み」に

政府は7月22日に始まる国内旅行の補助金「Go Toトラベル」の対象から、東京を発着地とする旅行を除外する方針を決めた。7月16日には東京で過去最多の286人の感染者が出て、感染の拡大を懸念する声が強まったためだ。

このGo Toトラベルは、何のためにやるのだろうか。これは4月7日に緊急事態宣言を出したとき、それと同時に決まった16兆円の補正予算の一部だが、緊急事態宣言で国民の移動を制限すると同時に、移動にインセンティブをつけて奨励するのは支離滅裂である。世界中に、そんな政策をとっている国はない。

続きはアゴラで。

変化できる集団だけが生き残る

自民党のツイッターが炎上している。憲法改正をダーウィンにからめたマンガに朝日新聞が「進化論の誤用だ」とケチをつけ、 その後も毎日新聞などが取り上げ、文春オンラインまで取り上げた。

「唯一生き残れる者は変化できる者である」というのは、有名なダーウィンのフェイク引用である。これは私も去年12月のツイートで指摘したが、茂木外相の好きな言葉らしい。

マスコミはこれを「進化論の誤用」だと批判しているが、これは間違いだ。たとえば佐倉統氏は「進化論は優生学などに悪用された歴史があり、社会的な問題を進化で論じることには慎重な上にも慎重であるべきだ」というが、これこそ進化論の誤用である。

続きはアゴラで。









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