科学/文化

超過死亡って何?

緊急事態宣言が21日にやっと解除されますが、まん延防止措置は残るので、飲食店の営業は制限されたままです。アメリカのニューヨーク州では、ワクチン接種が70%終わって行動制限を解除し、花火大会でお祝いしていますが、日本はそれより悪いのでしょうか。



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ロックダウンで命は救えないが経済は悪化する

アメリカの各州は、コロナ対策の実験場である。おおむね民主党の知事の州(青)はロックダウンなどのきびしい規制を行ない、共和党の知事の州(赤)は規制が少ない。ロックダウンで死亡率は下がっただろうか?


図1 全米各州のコロナ死亡率(横軸)と失業の増加率

図1はコロナ死亡率(横軸)と失業の増加率の相関をみたもので、決定係数r2=0.044と、ほとんど相関がない。このうち右上の死亡率も失業率も高いのは、ロックダウンした州である。つまりロックダウンしても死者は減らず、経済も改善しない。岩田健太郎氏や立憲民主党などの「ロックダウンでゼロコロナにすれば経済が回る」という主張は、データで反証されたのだ。

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ワクチン接種でなぜ感染が増えるのか

ワクチンの大規模接種が始まり、世の中はワクチンの話題で持ち切りだが、やはり気になるのはそのリスクだろう。ネット上にも多くの反ワクチン情報が出回っているが、まず「ワクチン接種で感染が増えた」という話は正しいか。

お手軽なデータとしてOur World in Dataでワクチン接種回数の多い国(小国を除く)の死亡率をみると、図1のようになっている。

図1 ワクチン接種回数の多い国のコロナ死亡率(人口100万人あたり)

接種後に死亡率が激減したイギリス・イスラエルに対して、ハンガリーでは死亡率がピーク時には3倍になったが、EU全体でみると、昨年12月初めの7.92人から現在は2.1人と、74%も減っている。これは明らかなワクチンの効果といえよう。

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本当のコロナ死者は公式統計よりはるかに多い

WHOの超過死亡統計によると、全世界のコロナ死者は少なくとも300万人で、これまでの180万人という推定を大幅に上回る。これは東南アジアや中東やアフリカなどの統計を正確に反映していないので、最大600万~800万人にのぼると推定している。

このような未集計の死者を推定したEconomistの集計では、世界の超過死亡(赤い線)は700万~1300万人で、中央値は約1000万人である。これは公式統計(グレーの部分)の約3倍だが、最大の被害が出ているのは欧米ではない。

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ワクチン接種でコロナ感染は拡大するか

大阪を中心とするコロナの「第4波」は、今までとは違う。高橋洋一氏が「さざ波」とツイートして顰蹙を買っているが、大阪のコロナ死者は1日2.8人/100万人で、インドと同じだ。図1のように今年3月から一貫して増えているので、このペースが今後も続くと危険である。


図1 都道府県別のコロナ死者(100万人あたり7日間)札幌医科大学

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ワクチン接種を受けるべきか

今月から本格的にワクチン接種が始まるので、受けるべきかどうか迷っている人も多いだろう。社会的にはワクチンで集団免疫が実現することが望ましいが、それが個人として合理的か(メリットがリスクより大きいか)どうかは自明ではない。マスコミではこの点を曖昧にしているので、ここでは統計データで最小限いえることを書いておこう。

次の図はワクチン接種率の高い上位10ヶ国(小国を除く)だが、接種率と死亡率には有意な相関がない。特にハンガリー・ブラジル・トルコ・インドでは、接種が増えた時期に死亡率が上がっている。これは偶然の一致とは思えない。これらの国々はワクチンの種類も違うので、その原因は不明だが、ワクチンの効果はつねにポジティブとは限らないのだ。



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コロナ対策による「過少死亡」は約3万人

国立感染症研究所に日本の超過および過少死亡数ダッシュボードができ、コロナの死亡統計が見やすくなった。それによると、2020年1月~12月の過少死亡は5650~52430人。平均すると約3万人だ。

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つまり昨年の日本の死亡数は平年より約3万人少なかった。死亡数をみても、昨年の死亡数は一昨年より約9400人少なかった。日本の死亡数は毎年約2万人増えているので、平年より約3万人少なかったわけだ。

その最大の原因は、呼吸器系疾患が約2万人減ったからだ。中でも肺炎が約1万3000人減り、これだけで新型コロナの約3000人を大きく上回った。この最大の原因は自粛などの行動制限だろう。それはコロナだけではなく、すべての呼吸器系疾患にきき、特に肺炎球菌の感染を防いだ効果が大きかった。

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人口動態統計より

他方で出生数は2019年に比べて約2万5000人減ったので、自然減は約1万6000人になった。つまり日本のコロナ対策は少子高齢化を促進したのだ。続きを読む

「ファクターX」は消えたのか



JBpressの記事がいろいろハレーションを起こしているので、誤解のないように最新の情報をアップデートしておく。インド型変異株B.1.617は昨年11月に発見されたものだから「ワクチン接種が原因で感染が拡大した」という表現は正しくない。

国立感染症研究所の報告によると、B.1.617はL452RとE484Qというスパイク蛋白質をもつ。このうちイギリス型変異株にもみられるL452Rは感染力が高いといわれるが、日本には1例しか入っていない。

E484Qは、南アフリカやブラジルで見つかり、日本でも増えているE484Kと似ている。E484Kはワクチンのきかない免疫逃避変異株(escape mutant)であることが知られている。E484Qがそういう特性をもつかどうかは不明だが、これが免疫逃避型だという報告もある。

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インドの変異株の拡大(Hindustan Times)

ただ図のようにB.1.617が、インドで3月から爆発的に増えたことは間違いない。ワクチン接種率は3月には数%だったので、これはワクチンの副反応で発症したのではなく、インド人の自然免疫(ファクターX)のきかない変異株であるため、従来型に置き換わって急速に増えたものと思われる。

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インドの感染爆発はなぜ起こったのか

インドでコロナの感染爆発が起こっている。毎日30万人が感染し、3000人が死亡するという昨年のヨーロッパと似た状況だ。その原因がインドで変異した新型コロナウイルスの「二重変異株」だという人がいるが、これは疑問である。モンゴルの感染増加率はインドより急速で、これは変異株が原因とは考えられない。

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図1:アジア各国の感染率(10万人あたり)



図2:アジア各国のワクチン接種率(累計)


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ワクチン接種のリスクはそのメリットより大きいか

大阪でコロナ感染が増えたことをきっかけに、東京都・大阪府・兵庫県に緊急事態宣言が発令される見通しになったが、これは何を根拠にしているのか。

たしかに大阪府の新規感染者数は3月下旬から激増したが、その原因は不明である。次の図のように、4月5日に大阪府に蔓延防止措置が出ても、感染の拡大は続いている。


日本経済新聞より

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