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伊藤穣一氏が行政のデジタル化を破壊した

一部の報道によると、来月発足するデジタル庁の事務方トップの「デジタル監」に伊藤穣一氏を任命する方向で「調整」が行われているという。これはネット世論の反応をみる観測気球だろうが、その反応は真っ黒である。

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マイナンバーはなぜ使い物にならないのか

ワクチン予約システムの騒動をきっかけに、また個人認証システムが議論になっている。この問題の解決法は簡単である。国民全員にマイナンバーのパスワードを配布して認証すればいいのだ。これはグーグルなどがやっているのと同じシンプルなしくみで、特に強いセキュリティの必要な手続きは2段階認証すればいい。ICカードなんて時代遅れである。

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ところがこういう問題になると、日本では必ず「プライバシー」騒ぎが起こる。これは今に始まったことではない。1980年の税制改正で国民に一意の番号を振るグリーンカード(少額貯蓄等利用者カード)の導入が決まったが、所得の把握を恐れる金丸信などの政治家が共産党と一緒になって、法律が成立してから「プライバシーの侵害」を理由に反対運動を起こし、グリーンカードは凍結されてしまった。

その後も1999年に住民基本台帳法の改正で番号はできたが、住基ネット(住民基本台帳ネットワークシステム)に対する反対運動が強く、納税には使えなかった。2003年の個人情報保護法のときには、民主党は政府案より厳格な規制案を出した。これに日弁連やマスコミが合流し、背番号への恐怖をあおったため、住基ネットの機能は自治体の事務合理化に限定され、無用の長物になった。

2013年にできたマイナンバー(個人番号)も、反対運動の末に用途が細かく限定列挙されたため、法律にない用途に使えない。給付金にもワクチン予約にも、別々の番号をつけなければならない。このように日本人(特に政治家とマスコミ)が国民背番号をきらう原因は、意外に根が深い。それは日本の歴史に、国家が個人を直接管理するシステムがなかったからだ。

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不正アクセスを正当化するマスコミの特権意識


この江川紹子さんのツイートが炎上している。2000以上も引用RTがつき、その圧倒的多数が「違法行為が新聞の仕事か」という批判だ。さすがに本人も反論できず、翌日になって「『ワクチン予約システムに欠陥』~この報道は犯罪?不適切?~メディアへの抗議や批判を検証する」という記事をYahooに書いたが、これも総攻撃を受けている。

彼女は「報道は犯罪と言えるか」とお気に入りの法律家に質問しているが、これは問題のすりかえである。岸防衛相が抗議したのは「朝日新聞出版AERAドット及び毎日新聞の記者が不正な手段により予約を実施した行為」であり、報道が犯罪だと言っているわけではない。

不正アクセスの手口を具体的に報道したことは違法ではないが、倫理的には問題がある。IPAも呼びかけているように「脆弱性を見つけたら公開しないで、まず開発者やIPA窓口に報告する」というのが情報セキュリティの基本原則である。

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江川さんの考え方は、ある意味では一貫している。取材源の秘匿はマスコミの特権だとか「新聞はシステムの脆弱性を表に出すことも許される」という特権意識が強いことだ。これは彼女だけの問題ではない。

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防衛省はワクチン予約システムの欠陥を知っていた


ワクチン予約サイトへの不正アクセスをアエラや毎日新聞が報道した件は、ネット上で大きな波紋を呼んでいる。予約サイトの脆弱性を批判する意見がある一方、岸防衛相は朝日新聞出版社と毎日新聞社にツイッターで抗議し、加藤官房長官は記者会見で「悪質なケースについては法的措置をとることも排除していない」と答えた。

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プラチナバンドは既存キャリアの帯域をけずらなくても空けられる

きょう開かれた総務省の有識者会議が、楽天モバイルの出したプラチナバンドの再配分案をめぐって紛糾したようだ。この案は次のように既存3社の帯域から5~10MHzずつけずって新規事業者(楽天)に割り当てろという話で、既存業者が反対するのは当たり前だ。



しかし既存キャリアも損しないで楽天が新しい電波を得る方法がある。プラチナバンドにはテレビ局の占有している電波が約200MHzもあいているのだ

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第2回電波シンポジウム「電波改革の扉を開けよう」

電波行政がゆれています。長いあいだ「密室行政だ」とか「官民癒着だ」などと批判されてきましたが、電波行政はマスコミの報道管制に守られ、批判から扉を閉ざしてきました。

しかし東北新社の接待問題がNTTに延焼し、内閣広報官や総務審議官や総務省の局長が次々に更迭される大スキャンダルに発展しました。この背景には通信・放送行政の閉鎖的な体質がありますが、この問題はマスコミでは報じられません。

第1回の電波シンポジウムでは放送改革について議論しましたが、今回はこの電波行政の問題を取り上げ、独立行政委員会や電波オークションについて議論します。SNSとも連携して、今度こそ電波行政の「開かずの扉」を開け、オープンな議論を始めたいと思います。

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電波改革のポイントは著作権にある



先日の電波シンポジウムのまとめがYouTubeで公開されたので、私の話した第3部と討論の部分を紹介しておく。これは規制改革推進会議でも提案したホワイトスペースの区画整理案で、技術的にできることはNHKも民放連も認めた。

この問題では電波オークションに話題が集中するが、それは大した話ではない。テレビ局のいま使っている帯域を取り上げてオークションにかけることはありえないし、その必要もないからだ。大事なのは470~710MHzを通信にも使えるようにするホワイトスペースの開放である。

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プラットフォームは近代国家を超える

ツイッターのトランプ大統領アカウント事件では、保守派が「言論の自由」を主張する一方、朝日新聞は凍結容認論で、いつもとは立場が逆転している。世界的にもリベラルには容認論が多い中で、ドイツのメルケル首相が「ツイッター社のアカウント永久停止は言論の自由を侵害する問題のある行為だ」とコメントした。

これをトランプ擁護とみる向きがあるが、逆である。FTが正確に報道しているように、彼女は「アメリカ政府はプラットフォームに自主規制ルールを作成させるのではなく、ドイツのように法律でオンラインの煽動を制限すべきだ」というのだ。

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ツイッターがトランプのアカウントを凍結した複雑な理由

ツイッターがトランプ大統領のアカウント@realDonaldTrumpを永久に凍結した。これに対してトランプは大統領の公式アカウント@POTUSで反論したが、これも削除されたようだ(今は表示されない)。これが世界中で大論争を呼んでいるが、この問題には複雑な背景がある。

まず今回の措置は、合衆国憲法修正第1条に定める「言論の自由」の侵害にはあたらない。この規定の主語は「連邦議会」つまりアメリカ合衆国の公権力であり、私企業であるツイッター社とは無関係である。したがって刑事訴追もできない。

ではこれが民事上の賠償の対象になるかというと、おそらくならないだろう。ツイッター社はこれまでもたびたび凍結の可能性を警告しており、それを無視したのはトランプである。ウェブサイトが規定に違反したアカウントを停止するのは日常的なことで、大統領に特別の権利があるわけではない。

ではツイッターの公共的なプラットフォームとしての責任はどうだろうか。このトランプの削除されたツイートに「第230条という政府の贈り物がなければ[ツイッター社は]ながく存続できない」と書いているのがポイントである。



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検閲するGoogleはやめてBingを使おう

グーグルが司法省に提訴され、フェイスブックがFTCに提訴されるなど、最近GAFAに風当たりが強まっている。無料で提供されるサービスに独禁法を適用するのはむずかしいが、情報のバイアスという点ではプラットフォーム独占の弊害は大きい。

グーグルはこのごろ検索結果のバイアスが強くなり、システム管理者を悩ませている。たとえば「感染症 アゴラ」で検索すると、図の左のように「サイエンスアゴラ」が3件も出てきて、「こまばアゴラ劇場」、「アゴラ内科クリニック」が2件、ホルモン焼き「アゴラ」が出てくるが、最初のページに言論プラットフォーム「アゴラ」の記事は1本も出てこない。

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これに対してマイクロソフトのBingで検索すると、右のように最初のページの10本中7本はアゴラの記事である。本来のグーグルのアルゴリズムのように重要な情報を上位にランクすると、ここに出ている記事は数万のアクセスを集めたので、こうなるのが自然だろう。

ではなぜグーグルの検索では、ホルモン焼きがアゴラの記事より上位になるのか。これはグーグルに聞いても教えてくれないが、コロナについては感染リスクを誇張しないサイトの順位を意図的に下げていると思われる。最近はこの検閲が極端になり、アゴラの記事は最初のページに表示されなくなった。

グーグルはYMYLとかE-A-Tとか言っているが、要は役所や大学などの公式サイトを上位にもってくる権威主義である。政府がコロナの脅威をあおっているときは、それに迎合するサイトを上位に表示し、それを疑うサイトを排除するのだ。そういう政治的バイアスのない情報を検索したい人には、Bingをおすすめする。検索アルゴリズムはまったく違うので、自然な重要度に応じて結果が出てくる。

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