まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
日本のコロナ致死率は、OECD諸国の中で最少だった。その原因として、マスクとか公衆衛生とか遺伝とか、いろんな理由があげられたが、どれも100%説明できない。ファクターXは幸運だったのだ。

日本の歴史は、宝くじに続けて当たったような幸運の連続だった。大陸から隔てられたおかげで、縄文時代には1万年も平和が続いた。戦争には弱かったが、海のおかげで遊牧民の攻撃をまぬがれ、たった2回の攻撃も悪天候などの幸運で助かった。

幕末にはアメリカの植民地になってもおかしくなかったが、たまたま南北戦争が起こって助かった。日清・日露戦争も弱体化した帝国との戦いで、勝ったのは幸運だった。それを実力と勘違いした日米戦争は大失敗だったが、戦後の占領は幸運だった。戦争のへたな日本人が、世界最強のアメリカという用心棒を雇うことができた。

なぜ日本人はこんなに幸運なのだろうか――というのは愚問である。成功のほとんどはまぐれ当たりなのだ。経済学では、株式市場の情報はすべて株価に織り込まれているので、市場に勝つことはできないと教える。ではバフェットやソロスは、魔法でも使ったのだろうか?

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