ウクライナ戦争をきっかけに、世界はエネルギー危機の時代に入りました。これは一時的な出来事ではなく、少なくとも今後10年は続く覚悟が必要でしょう。その発端は戦争ですが、本質的な原因は世界の分断によるグローバリゼーションの逆転と、ヨーロッパ主導で行われている脱炭素化の動きです。

日本がエネルギー危機に巻き込まれると、大停電や電気代の上昇だけではなく、製造業の国際競争力が低下します。最近の円安は、それを反映したものでしょう。戦争で世界が分断されると、経済安全保障が外交の中心になり、日本の地政学的な立ち位置は見直しを迫られます。

今回の資源インフレは1970年代の石油ショックに似ていますが、当時の日本は世界の成長を牽引するリーダーでした。しかし今は一人当たりGDPで韓国にも抜かれた「衰退途上国」です。これからはインバウンドや対内直接投資で、世界に「開かれた国」にする必要があるでしょう。

7月から始まるアゴラ経済塾「エネルギー危機の時代」では、今回のエネルギー危機の原因は何か、それはどう展開するのか、日本経済はどうなるのか、そしてみなさんの生活と資産を守るにはどうすればいいのかを考えます。

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