縄文人からの伝言 (集英社新書)
考古学では、いま大きな時代の書き換えが起こっている。20世紀末まで「縄文時代」といえば、1万2000年前以降の「完新世」に始まった新石器時代の後期と考えられていたが、最近の放射性同位元素(14C)による正確な年代測定の結果、最古の土器は1万6500年前のものだとわかったからだ。それが発見されたのは日本である。

これは「完新世に地球が温暖化して農業が始まり、人々が定住して土器をつくるようになった」という従来の歴史観をくつがえした。氷河期にも土器があったことは、定住生活の開始が従来の想定よりはるかに早かったことを示唆している。

他方で日本で農業が始まったのは、いくらさかのぼっても2500年前の弥生時代からなので、日本では、最長1万4000年も農業なき定住社会が続いたことになる。著者はそれが昭和30年ごろまで続いたという。世界最長の定住生活を続けた日本人は、それに適応する文化を形成したのだ。

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