4年前に立憲民主党ができたとき、それは小池百合子氏が「排除」した民進党の左翼分子の集まりで55年体制への先祖返りだ、と私は批判した。予想どおり立民は社共共闘と同じ道を歩み、予想どおり自滅した。

しかし意外だったのは、こんな時代錯誤の政党が、ここまで野党第一党としてやってきたことだ。集団的自衛権を否定する立民の政策は世界にも類をみない極左であり、先進国には残っていない。ところが民進党の解党のとき前原代表などが構想していた国民民主党のような中道左派が苦戦している。

この原因は政策の違いというより、立民の議員が国会で執拗に繰り返すスキャンダル追及だろう。それは政策に興味も知識もないワイドショーの視聴者をターゲットにした情報弱者マーケティングなのだ。

野党の最大の弱点は、組織票が少ないことだ。自民党が戦後ずっと個人後援会という集票組織を守ったのに対して、野党には労働組合という求心力の弱い組織しかないので、最大の集票装置はマスコミだった。それもむずかしい政策を論じる政治部ではなく、政治家のスキャンダルを暴く社会部だった。

そういう情報弱者マーケティングの花形が、国会で派手に政府を追及する政治家だった。蓮舫氏が2016年に民進党の代表になったことはそれをよく示しているが、今回、辻元清美氏が落選したことは、その終わりを示している。

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