日本を前に進める (PHP新書)
自民党総裁選挙で、今のところ世論調査でトップを走っているのは河野太郎氏である。きょうは石破茂氏が出馬しないで河野氏を支持するというニュースが流れ、一段と有利な情勢になってきた。しかし彼の最大の不安要因はエネルギー政策である。

河野氏はかねてから、自民党の中で唯一「脱原発」を公言してきた。ところが本書には「脱原発」という言葉は、1回しか出てこない。それも核燃料サイクルを論じる中で出てくるだけで、かつて河野氏の主張していた「原発ゼロ」は出てこない。

これは好意的にみると、脱原発を卒業して大人になったとみることもできるが、総裁選向けに一時的に封印しただけとみることもできる。今までと変わらないのは、核燃料サイクルに全面的に反対していることだ。本書ではASTRIDなどの高速炉が挫折したことをあげ、再処理からの撤退を提言している。

この点は河野氏が正しい。2013年に故澤昭裕氏と私と3人で話したときも、核燃料サイクルに未来はないという点で、河野氏と私の意見は一致した。問題はその先である。

スクリーンショット 2021-09-06 230327

続きは9月13日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)