JBpressの記事がいろいろハレーションを起こしているので、誤解のないように最新の情報をアップデートしておく。インド型変異株B.1.617は昨年11月に発見されたものだから「ワクチン接種が原因で感染が拡大した」という表現は正しくない。

国立感染症研究所の報告によると、B.1.617はL452RとE484Qというスパイク蛋白質をもつ。このうちイギリス型変異株にもみられるL452Rは感染力が高いといわれるが、日本には1例しか入っていない。

E484Qは、南アフリカやブラジルで見つかり、日本でも増えているE484Kと似ている。E484Kはワクチンのきかない免疫逃避変異株(escape mutant)であることが知られている。E484Qがそういう特性をもつかどうかは不明だが、これが免疫逃避型だという報告もある。

図2
インドの変異株の拡大(Hindustan Times)

ただ図のようにB.1.617が、インドで3月から爆発的に増えたことは間違いない。ワクチン接種率は3月には数%だったので、これはワクチンの副反応で発症したのではなく、インド人の自然免疫(ファクターX)のきかない変異株であるため、従来型に置き換わって急速に増えたものと思われる。

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