アゴラにも書いたように、通信・放送行政を独立行政委員会に分離すべきだという議論は昔からある。民主党政権でもマニフェストで「日本版FCC」がうたわれ、オークションを可能にする電波法改正も行われたが、安倍政権で総務省が元に戻してしまった。

このように総務省が裁量行政にこだわるのは、それによってマスコミを支配できるからだ。今どき放送法4条で「政治的中立」を求めているのも、先進国では日本ぐらいだ。欧米では200~300局も衛星やケーブルでテレビが見られるので、すべてに政治的中立を求めることはできないし、その必要もない。多くのチャンネルの中から、視聴者が選べばいいのだ。

ところが日本では、読売新聞から朝日新聞まで放送法4条の撤廃反対で歩調を合わせる。規制改革推進会議もそんなことをいってないのに、御用文化人まで「第4条で言論の自由を守れ」というのには驚いた。第4条は放送局の言論を規制する(憲法違反の疑いの強い)規定なのに、彼らの話は支離滅裂だ。

政府がテレビ局と(その系列の)新聞社を支配下に置くためには、法的に介入する必要はない。今の裁量行政を守れば、政治部の記者を通じてマスコミを支配できるので、呼びつけなくてもいうことを聞くのだ。この構造には外部からチェックがきかないので、今回の接待事件ぐらいしか突破口がない。

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