BIG BUSINESS(ビッグビジネス) 巨大企業はなぜ嫌われるのか
JBpressでも書いたように、資本主義がグローバル独占に向かう傾向は、少なくとも当面は避けられないようにみえる。それが長期停滞の一つの原因だというのも多くの経済学者が認めるところだが、これは本当に長期の現象だろうか。

マルクスは資本主義が独占に向かうのは歴史の必然と考え、全世界で一つになった株式会社を労働者が乗っ取る世界革命を構想した。ケインズは金利生活者が資本を浪費して、資本主義は長期停滞に向かうと考えた。シュンペーターだけが「創造的破壊」で独占と停滞は回避できると考え、それが正しいと今までは思われていた。

しかし資本主義が驚異的に成長したのは、20世紀後半の先進国だけだった。新興国では今も成長が続いているが、世界の労働人口はピークアウトし、成長は減速している。ロバート・ゴードンもいうように急成長はエネルギー革命がもたらした一時的な現象で、資本主義は19世紀以来の独占と停滞のトレンドに戻るのかもしれない。

ではどうすればいいのか。欧米の規制当局はGAFAの規制に乗り出したが、それで独占が阻止できるとは思えない。タイラー・コーウェンは「自由放任でいい」という。これはリバタリアンの彼としては当然だが、競争がなくなると資本主義の活力が失われるのではないか。彼は「公共の利益を追求することが長期的には株主の利益になる」と主張するが、それは本当だろうか。

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