世界各国でコロナ騒ぎが広がれば広がるほど、日本の特異性が目立ってきた。特に死者は累計でも94人で、スペインの1日の死者の1/4だ。ここまで来ると奇蹟というしかないが、その科学的な原因として注目されているのがBCG仮説である。

これには今のところ医学的根拠のない疫学的な仮説にすぎないが、その相関は強い。これについて世界中で多くの研究が行われているが、今まで相関を否定する論文はほとんどない。たとえばSala-Miyakawaによれば、BCG接種の種類はコロナの発症率にも死亡率にも有意な相関があるが、致死率(死者/感染者)との相関は弱い。

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これに対して否定的な唯一の論文はFukui-Kawaguchi-Matsuuraで、次の図のようにBCG接種した世代(グレーの部分)とそれ以外で、コロナ発症率(赤い点)に有意な相関が見られない。死亡率については言及されていないので、著者に問い合わせたところ「正確なデータが入手できないが検討中」とのことだった。

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コロナ感染はいま進行中なので、こういう実証研究には限界がある。最近のデータをみると、世界の新規死者のランキング上位にフィリピン・インドネシア・メキシコ・ロシアなどBCG接種国の死者が増えている。BCGとの相関は擬似相関で、単に貧しい国(BCG接種率が高い)がコロナの検査をやらなかったので感染者も死者も少なかっただけ、という可能性もある。

しかしこれではスペイン(死亡率100万人中393人)とポルトガル(49人)、イギリス(145人)とアイルランド(65人)、イラン(53人)とイラク(2人)の違いは説明できない。何より鮮やかな相関は、同じドイツ国内の旧西ドイツと旧東ドイツのコロナ感染率の違いである。これはBCG以外の原因では説明できない。

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国単位の相関というのは他の要因を排除できないので、こういうミクロな比較が必要だろう。その結果、十分効果がありそうなら、日本も臨床試験をやるべきだ。日本株(Tokyo 172)の効果は強いので、海外で多くの人の命を救える可能性がある。