新型コロナはアメリカ経済を直撃し、株価がリーマンショック以来の暴落を記録した。トランプ大統領は国家非常事態宣言を出し、最大500億ドルの「支援金」を約束した。 これは感染症対策だけでは使い切れないので、今後もっと広い範囲の財政支出が行われるだろう。

日本では政府税調が消費税の減税を検討しているらしいが、これは焼け石に水だ。すべての商品に軽減税率を適用しても消費の2%で、いま瞬間的に生まれていると思われるGDPの10%以上の需給ギャップをとても埋められない。短期に大量の資金を供給する必要があるのだ。

日銀も平時に量的緩和をやりすぎて弾薬が尽きた。追加緩和でこれ以上マイナス金利を深くしたら、銀行の経営が破綻する。株の買い支えも、日経平均が1万9000円を割って日銀が評価損を抱えている状態で、これ以上はできないだろう。

いま緊急にできるのは日銀の財政政策しかない。それも単に国債を買うのではなく、個人の銀行口座に直接入金する国民の量的緩和をやるのだ。これはそう奇抜な話ではない。去年の消費増増税のときの5%ポイント還元と同じ、非裁量的なバラマキである。1人10万円とすると12兆円。日銀のオペレーションとしては多くない。

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